Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

キエフ大学
2012年3月号 文学部 Y.H

・授業紹介①

私は現在、初級のロシア語の授業を受講しています。このロシア語の授業について紹介します。授業はほとんどが午後からで、1コマ80分、1日2~3コマが週5日(月~金曜日)あります。時々変更があり、週に6日授業が入ることもあります。ウクライナでは今年、EURO 2012が開催されるので夏休みが長くなるらしく、その振替として今は授業が少し多いようです。

先生は4人いて、それぞれ使う教科書も違います。文法の授業、会話の授業、というような明確な分かれ方はしていませんが、4人の先生のうち、2人は主に教科書に沿って授業を進め、2人は教科書の内容にはあまり触れず、話すことを重視した授業を行います。また、英語を交えて授業をされる先生もいますが、ほぼロシア語のみの授業もあり、先生によって授業の様子は大分異なります。急に雑談のようなものが始まったかと思えば授業の内容もそれに沿ったものに変わってしまったりして、脈絡がなくてついて行くのが大変だと感じることが多いです。

現在、私のクラスは日本人が2人と韓国人が4人、フランス人とルーマニア人が1人ずつで、合計8人です。授業のレベルが高すぎると思えばすぐに下のクラスに移れるらしく、途中から入ってきた人もいます。また、その逆も可能なようです。

 

・カルチャーショックについて

学校で感じたカルチャーショックは、教室に関してです。私が受けている授業の多くは教室が固定されていません。最近はほぼ毎週変更され、どこで授業をするのか直前にならないと分からないことなどしょっちゅうです。また、授業をするはずの教室が他のクラスで使われていたりもします。そういう時は空いている教室を探してクラスの全員で歩き回ったりもします。そのため、授業開始が10分ほど遅れるということもしばしばあります。授業を行う教室を探さなければならない、ということを日本では体験したことがなかったので、とてもびっくりしました。また、全ての教室で設備が整っているということもなく、やっと空いている部屋を見つけたと思えば黒板がなかったり、ドアが壊れていて閉まらず、隣の教室の授業の声がよく聞こえてくる、ということもあります。

生活の中でのカルチャーショックは、商店などでの店員の様子です。スーパーマーケットのレジでは店員が椅子に座って仕事をしていて、私はそれを見ただけで随分と驚きました。そしてたまにではありますが、細かいお金が出せず、釣銭が多くなってしまう時などは露骨に面倒そうな顔をされたりもします。日本のサービスに慣れていると面食らうことが多いですが、日本の接客態度があまりに丁寧すぎるとも常々感じていたので、これくらいが普通なのだと思うことにしています。

 

・メトロについて(自由テーマ)

ウクライナのメトロ(地下鉄)について紹介します。日本の電車は距離によって値段が変わるのに対し、ウクライナのメトロは値段が固定されています。1回2グリヴナで距離に関係なくどこの駅でも降りられます。私が一番驚いたのは、メトロの激しい揺れです。何度か乗っていると慣れますが、初めて乗った時は何かにつかまっていないと立っていられませんでした。座っていても座席が固いのでよく滑ります。そして、扉がとにかく勢いよく閉まります。人が多くて乗降に時間がかかっていてもお構いなしに閉まるので、挟まれたこともあります。また、完全に停車する前に扉が開いたりもします。他に驚いたことといえば、文房具などを売り歩いている人がいることです。ボールペンやパスポートのカバーなどをメトロの車内で売っています。車両の端から乗って大声で宣伝しつつ歩き、駅に着くと一旦降りて隣の車両に移り、それを繰り返す、という具合です。他にも、楽器を持ち込んで演奏したり、歌ったりする人もいます。また、駅のエスカレーターではその長さに驚かされました。改札からホームへ下りるだけなのですが、歩かずに乗っていると2分以上かかる駅もあります。エスカレーターで座り込む人もよく見かけます。長いためか日本のものよりも随分と速く、なぜか手摺と速さがずれています。