Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

リネウス大学
2012年12-1月号 法学部 A.F

冬休みの過ごしかた

冬休みについてですが、ここリネウス大学には全学一斉休暇といったような冬休みはありません。一応は、いつからいつまでが秋セメスターでいつからいつまでが春セメスターといった風に分けられており、その間に2週間ほどの休みはあるのですが、実際はクラスによって多少違うと思います。また、授業期間や開始時期も授業によって違うので、それぞれが受講している授業が終わればそれぞれ休暇に入るといったシステムになっています。

私は、冬休みには、スイスで行われた国際イベントのようなものに参加してきました。主に世界の赤十字の方々が参加していたのですが、こちらでできた友人の紹介によって参加することができました。そういったものに参加するというのは滅多にないことだと思うので、大変良い刺激になったように感じます。
余談ですが、紹介してくれた友人はNGOを持っており、またその友人以外にも、こちらではよく起業を考えている学生や実際に起業経験のある学生(年齢は平均的大学生にもかかわらず)に出会います。

また、年末から年明けにかけてはドイツとオランダに旅行にいってきました。強いて旅行に出る必要はなかったのですが、クリスマス前から大体の学生が冬休みに入ること、また欧米ではクリスマスに家族と過ごすことが主流ということもあって、キャンパスはかなり静かになり、そして寮の友だちもほぼいなくなってしまう状況でしたので、私は日本人の友だちと旅行に出掛けました。

航空機のチケットについてですが、年末は平常時に比較して高くなるようで、それまで購入してきた航空券の価格に対してかなり多く払ったというような感じでした。

ドイツでは、ブレーメン(ブレーメンの音楽隊でよく知られている街です)やケルン、ハンブルグといった街を、電車を利用してまわりました。どこの街もすごく綺麗でしたが、ドイツは電車代はとにかく高いです。

ドイツをまわった後、そのまま電車でオランダに入り、アムステルダムを観光しました。ドイツにはベルリンの壁、オランダにはアンネフランクの家があり (もちろん他にも数多くの歴史的な場所や建物、有名な場所が沢山ありますが)、すごく印象的で、それまでにも数カ国を旅行はしていたのですが、それらとはまた違った、歴史そして人権、多くの苦しめられた人たちのことといったように、さまざまなことを考えさせられるような旅行でした。

また、これまでに数カ国を旅して感じたことは、もちろん建物などの雰囲気も違うのですが、人が私に発する空気、元々に感じられる空気など、国によって大きく異なるということです。ヨーロッパはEU内での協定で人や物の移動が自由ということもあり、日本ほどまでに、その人口のほとんどが一つの民族といった状況ということはありません。しかし、やはりそのEUの中でも程度の差はあり、豊かな国ドイツフランスなどは非常に他民族といった空気があり、“日本人”が目立つということも特に感じられませんでしたが、そうではない国もあり、多数派でも少数派でもない気分(スウェーデンのここ、ヴェクショーではこの立場です)つまり誰(他者及び自分)が何人かを気にすることのあまりない安心感と、少数派であることの不安をこれまでの旅で感じることができました。それは自分にとって貴重な経験であり、他者の感情の理解にもつながるようなものであると感じます。

ここスウェーデンのヴェクショーは、一番利便性の高い空港がコペンハーゲン空港なので、空港に着くまでに約2-3時間かかり少し不便ですが、さすがヨーロッパ、授業などがなければふと旅に出て、安い航空券で他の国に短時間で飛べ、机上の勉強だけではない勉強をする機会を持てることはすばらしい点だと思います。