Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

リネウス大学
2025年11月号 経営学部 N.A

①    授業の紹介

 ここ数日で雪が積もり毎日マイナスになっている11月の終わりです。今月は私の受けている授業について書こうと思います。私の派遣されているリネウス大学は日本の履修登録と大きく違います。1セメスターで30単位分の授業を履修登録するのですが、授業の開講期間によってもらえる単位数が異なります。1か月の授業では7.5単位、2か月では15単位、1セメスターの4カ月では30単位というようになっています。私は7.5単位の授業を4つ取ったので毎月授業が変わります。9月はスウェーデンのレジャー、スポーツの授業でした。こちらの授業は週に3回程度で、時間割があるわけではないので1回95分から180分と先生によって違います。この授業ではとてもパワフルな先生方だったので朝8時から授業が始まるということもありました。また授業時間のほとんどを森で過ごしました。湖でカヌーをしたり、コンパスを使いながら森を散策してみたりと、森が多いスウェーデンらしいレジャーでした。衝撃的だったのが生物学の先生と森に入った時に、「これは森の貴重なたんぱく質源だ」と言って蟻塚を見つけてパクパク蟻を食べていたことです。私も勇気を出して食べてみたのですが、酸味と少しの甘味、初めての噛み心地でした。レジャーだけでなくアイススケート、フロアボール、ダンスといったスウェーデンで盛んなスポーツも経験することができました。

 10月はGlobal Healthという授業を取りました。世界的な人口増加と先進国の高齢化問題や発展途上国の貧困問題、HIVといった健康と大きく関係することから、その国独自の文化的健康療法まで幅広く考える授業でした。専門的な内容も多く授業理解が100%できたわけではなかったですが、幅広く物事のつながりを考えるいい機会になりました。日本の高度経済成長と人口増加の勢いは世界的にも類を見ない発展だったことや、HIV感染者が他の先進国と比べて桁違いに少ないことなど、日本にいては価値を感じにくいところでも世界的な視点を持つことでその価値に気づくことができました。また衝撃的だったのが、スウェーデンの戸籍を持つ人は自分の名前をネットで検索すると、住所、電話番号、家族構成から自分の車のナンバー、車種、お隣さんの情報まで見ることができることです。いろいろ疑問に思うことはありますが、先生からは社会的個人の情報と個人情報を混同しないようにと告げられました。様々な国の文化や価値観をグラフや文献をもとに論理的に説明されるので個人的におすすめの授業です。

 

②    スウェーデンのお酒事情

 今月の自由テーマはスウェーデンのお酒事情についてお話したいと思います。私は特にお酒が大好きというわけではないですが、スウェーデンのお酒事情がかなり日本と異なりおもしろいと感じたのでまとめてみようと思います。まずお酒が解禁される年齢は度数によって異なります。度数3.5%未満のお酒なら18歳から飲酒でき、3.5%以上のお酒は20歳からという決まりになっています。またどこでも全部のお酒が買えるわけではありません。スーパーなどでは3.5%未満のお酒しか購入できず、それ以上のお酒はシステムボラゲットという国営のお酒屋さんでしか購入できません。またこのお店は18時には閉まるのでとても健全です。どうしてここまで管理されているかというと、昔禁酒法が出るほどの国の運命にかかわるお酒の失敗があったからだそうです。しかし寒い地域ということもあり、多くのスウェーデン人がお酒が大好きなようです。お邪魔させてもらったお家には、必ずお酒棚がありこれでもかというほどお酒が並んでいます。スウェーデンでは路上、公共スペースでの飲酒が禁止されており、またレストランは高いのでみなさんお家での晩酌を楽しんでいるようです。お酒の種類が豊富で個人的に嬉しいのが5-6%のフルーツ系カクテルがたくさんあることです。また日本酒、梅酒も大きな店に行けば買うことができます。留学生によってお酒の飲み方はかなり違うと思います。クラブに行って派手な飲み方をする人も実際にいるようですが、私の周りはみんな好きなように自分にあった飲み方で楽しんでいます。15時には日が沈む季節に入りました、慣れるまで気が落ちることがたくさんありましたがビタミンDとともに頑張っていこうと思います。

 

11月中旬にして初雪です    森散策後のFIKAは格別です