Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

リヨン第三大学
2010年12-1月号 国際文化学部 U.Y

<フランスのクリスマス>

12月に入ると、街はデコレーションやクリスマスマルシェなどクリスマス一色になります。こういった飾り付けやクリスマス商戦などは日本においても同じですが、違うのはフランスにおけるクリスマスの役割です。

日本ではクリスマスは家庭で過ごすもの、または恋人たちのイベントといった認識が強いと思われますが、フランスでは家族と過ごします。日本でいうお正月に近い感覚で普段離れて暮らしている人もクリスマスは家族で過ごすために実家に帰るというのが習慣です。クリスマスイブには家族全員でクリスマスを祝う食事(réveillon)を長い時間をかけて楽しみます。私はクリスマスは友達の実家にホームステイすることができたので家族でクリスマスをすごしました。みんなでbûche de Noëlをきりわけ。食事はとても暖かく身近にフランスの家族の大切さ家族観をしれていい経験ができました。クリスマス当日ツリーの下においておいた靴にプレゼントがあるのも面白い違いだと思います。これはフランスでは靴下ではなく木靴にプレゼントがおかれていたことが起源だと思われます。またこの際ショコラが贈り物に多く用いられてクリスマス前には棚いっぱいに積まれたショコラが登場します。クリスマスマルシェでは贈り物やツリーの飾りつけなど手作りのものがよく見かけられました。リヨンではぺラーシュ広場でクリスマスマルシェが鮮やかなデコラションと共に行われていました。

フランスでは、1906年の政教分離行以降宗教は公の場から退きましたが、それまでは、ローマから「カトリックの長女」とも言われていたフランスにおいてクリスマスは重要な宗教行事でした。現在ではミサに行く家庭は昔に比べすくなくなりましたが待降節のカレンダー、サントン(南仏名物の土人形)やクレシェなどでキリストの馬小屋での誕生場面をかたどった飾りつけが家庭や教会などでみかけられます。これは約一ヶ月前(4つ前の日曜日)から飾られますが25日のクリスマス当日にやっとキリストが飾れます。またパリのノートルダム大聖堂などでは大きなミサがクリスマスに行われ多くのカトリック信者、観光客が出席します。またこの時期はフランス全体で移動が多くなるためクリスマス間近になると交通機関の値段がとても高くなるので旅行をするのならできるだけ早くTGVなどを予約しておいたほうがいいと思います。

<フランスの年越し>

クリスマスを終えても新年まではクリスマスマルシェは続きます。フランスのお正月は打って変わって友達でにぎやかに過ごすのが一般的です。この時期が近くなると友達たちからカウントダウンに誘ってもらいました。みんなで年越しまで楽しい時間をすごすスタイルは日本と違っておもしろいです。友達同士楽しみ方はもちろん違うとは思いますが、新しい年を迎えると友達みんなにビズをすることはかかせません。私がカウントダウンをすごした町の中心街は若者でいっぱいで、中には爆竹を鳴らしたり、ランタンを打ちあげたりする人たちもいてとても賑やかでした。

<Perpignan>

私がクリスマスを過ごした町です。私はこのバカンス中はフランス人に囲まれフランス語を使う機会に恵まれたので毎日勉強することができました。特にフランス人同士の会話は最初はまず会話の流れを理解すること入っていくことが大変難しいと苦手意識をもっていましたが私のような外国人が一人いても気にせず仲間にいれてくれたのには感謝しますし、おかげでこの休暇中成長することができたとおもいます。ぺーピニャンは南西の小さな町でリヨンからだとTGVやTERを乗り継いで4時間ほどの場所にあります。ピレネー山脈のふもとにあり地中海に面していて年中強い風が吹いています。気温は低く寒かったですが雪が降ることはめったにないそうです。フランス領になったのは17世紀半ばでそれまではスペイン領カルターニャ地方の町でした。同じ山でもローヌアルプとはまったく違っていてとても印象的でした。