<現地の学生、友人について>
フランスの大学は3年間で卒業ですが、日本と違って各年前期・後期とも5割以上の成績を取らないと次の学年に進級できません。そのため進級できずに辞める人も多く、話によると入学時例年日本語学科には120人ぐらいいるそうですが2年次には60人ぐらい、3年次には30人ぐらいと半減していくそうです。授業は時間割が決まっており、授業数は多くないものの日本の大学の学部の授業と比べれば大変そうです。日本語学科の学生の場合、やはりアニメや漫画から興味を持った人が多く、それから学んで入学時点ですでにある程度わかっている人もいる一方、全く初心者の人もいます。また3年生の授業では「古事記」や「もののあはれ」などそもそも日本人でもよくわかっていないことを題材に扱うようになり、ほとんどの学生は理解不能なようでした。
このように日本と比べて授業が大変で毎年進級審査があるので、フランスの学生の方が真面目に見えます。日本のようにとりあえず大学に行って4年間はサークル活動をしたり遊んだりということができないからで、そもそもそういう人は大学に行きません。ただし日本と比べれば大変というだけなので、ある程度きちんと勉強していれば進級は問題なさそうです。
友人についてはどうしても日本語学科の学生が中心となります。私としてはもっと外部の人、特に年配の人や私の専門であるアフリカ系の人と知り合いたかったのですが、やはり語学力の問題があるので残念ながらほとんどできませんでした。
<Lamproieについて>
普通の人は知らないマニアックなフランス文化シリーズ、最終回の第七弾はLamproie。
フランスといえば食文化が有名ですが、基本的に肉料理が多いです。現在留学しているLyonも内陸にあるので肉料理が多く、特にAndouilleやTablier de sapeurといった臓物系の料理が名物となっています。それに対して魚介類はあまりなく、そもそもスーパーでも肉類に比べてはるかに高いです。
そんなフランスはBordeauxにある名物魚料理がLamproie à la bordelaise(ヤツメウナギの赤ワイン煮)。主な材料はLamproie(ヤツメウナギ)・Poireau(巨大な長ネギ)・赤ワインの3種。大雑把な作り方は
1、Lamproieに熱湯をかけてぬめりを取り、ぶつ切りに。
2、Poireauもぶつ切りにして焼き目を付ける。
3、1・2を入れた鍋を赤ワインで満たし、ブイヨンを入れて3時間ぐらい煮る。
Bordeaux近郊のワインの産地として世界遺産にも指定されているSaint EmilionのSaint Terre地区で毎年4月終わりごろにLamproieのお祭りがあるので、行ってきました。Saint Emilionは海に面していませんがLamproieが川を遡上するので産地となっています。祭り自体は特に歴史があるわけではなく町おこしの一環という感じです。Lamproie à la bordelaiseは高いですが缶詰も売っており一度食べたことがありますが、やはり本物とは味がだいぶ違いました。現地では生のLamproieも売ってますし(1kg15ユーロ)、時々料理教室も開かれるようです。見た目は悪いですが味はよいので、皆さんも気味悪がらずに食べてみましょう。