Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ミドルセックス大学
2018年12月号 国際学部 R.Y

治安、危険を感じたこと、トラブルについて

ロンドンの治安と聞かれれば、大都会、移民国ということであまり治安が良くないイメージが強く、また3年前ほどにテロ事件があったことから、生活するうえで危険性を感じることが多々あるのではないかと思う人は多いでしょう。私自身、これまでロンドンで過ごしてきて大きなトラブルに巻き込まれることなく生活できていますが、ある一つの事件に遭遇しました。

Oxford Streetで友達と買い物していた際のことで、ショッピング街で有名な場所でさらにその日はBlack Fridayということで人も普段より多く、平日でありながらそこは人であふれかえっている状態でした。店内にはセキュリティーのために警備員がどの店舗にも配置されていたのですが、ある店内の中でスリに遭った人を目撃しました。多くの人が店内を行き来していたため、いつ、だれが盗んだのかスタッフや警備員含め誰にもわからない状況でした。私が見た限りその被害者の方は一人でショッピングをし、自身の荷物を椅子に置きっぱなしでショッピングしていたように思われます。

出先で荷物を置きっぱなしにしないといった当たり前のことを常に意識することがトラブルに巻き込まれないための最善の方法だと私は思いますし、私が目撃したその事件はまさにその典型的なパターンだと言えます。私自身も日本ではフードコートで席を取るために机の上に荷物を置くといった行為はしていましたが、ロンドンで生活していてそういった行為はしたことがありませんし、むしろこちらに来てからは人ごみの中ではリュックを前にして抱え込むようにするといったように、トラブルに巻き込まれないように行動するよう心がけています。

ロンドンで生活する中でミュージアムやクリスマスマーケットといった観光スポットに入る際、空港で体験するような手荷物チェックを設けているところが非常に多く、テロに対しかなりの注意が払われていることがうかがえます。ロンドンでの生活を通して、自分自身もそういった危険に見舞われないように常に意識しようという気にさせられますし、日本の治安の良さを改めて感じます。

クリスマスマーケット[Winter Wonderland]

クラスメイト

私の所属するInternational Politicsには、さまざまなBackgroundを持つ人がいます。移民の国ということもあり、生まれはイギリスだが両親がアフリカや中東、南アジア出身で移民という背景を持つ人が大半で、純粋なイギリス人という人はかなり少ないです。あるクラスでとられた統計では、20人のクラス規模の中に12か国のオリジナルを持つ学生がいるというのが私のクラスの実情です。イラン、インド、トルコ、ソマリア、ポーランド、ノルウェー、ポルトガルといったように様々なBackgroundを持つ人が多く、クラスの中でも教授がその国の文化や政治形態について学生に質問することも多々ありますし、学生たちから自身の国のことを紹介したりなど、日本ではなかなか経験できないような状況の中で私は勉強しています。普段の何気ない会話からも異文化交流ができるので、国際文化学科に所属する私にとって非常に良い環境にあります。

また、日本人とは異なり、イギリスとは異なる国にオリジナルを持つ人が多いので、2か国語以上話せる人は多いです。クラスメイトの一人にイランにオリジナルを持つ人がいるのですが、その人は4歳のころに移民としてイギリスに移り住んできたため、英語だけでなくペルシア語も話すことができます。そのように日本にいた時とは大きく異なり、私のクラスには母国語+英語を話せるといった人は半分ほどいて、その能力は世界的に見ても必要不可欠なものになってきていると思われます。

このコースにはあまり留学生がいないことからも移民2世の人が目立ち、そういった観点からも日本の独自性を強く感じることができます。そのため、イギリス文化を含めた異文化体験をしたいという方には、このInternational Politicsコースはもちろんですが、様々な国にBackgroundを持つ人が多く住むロンドンは留学にお勧めの地だと私は考えています。