Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

モスクワ大学
2012年2月号 文学部 S.T

オリエンテーションについて

昨年の方が述べているように、モスクワ大学には、オリエンテーションまたそれに準ずるようなものはありません。その代わりにモスクワ大学には、多くの日本人が在籍しており、長期滞在している日本人もおられ、その方々が様々な手助けをしてくれます。

しかしながら、最初のモスクワ大学への在籍手続きや寮の滞在許可証作成等諸々の手続きは、一人で行わなくてはいけない場面が多くあります。そのため最低限のロシア語能力は必要と考えられます。またわからないことがあればわかるまで聞く粘り強さが必要になります。なぜならば、わからないことを放置すると、ロシアでは賄賂を迫られる等の様々なトラブルに発展する可能性があるからです。

またその他にも気をつけなければいけないのは、寮でのルールについてです。寮には各階にохрана(アフラーナ)というガードマンが常駐しており、夜騒ぎ過ぎたり寮の規則を破ると警察を呼ばれるなどの、異国において遭遇したくない事態を自ら作り出しかねません。そうならないためにも、今自分がいるのが、日本ではなくロシアであると強く認識し、寮内での行動でも屋外にいる時と同じように何事にも注意して行動する必要があります。

 

生活環境について

次にモスクワでの生活環境について、簡単に紹介したいと思います。モスクワ大学の寮には、小さなスーパーマーケットのような店やコインランドリー、日用雑貨店、食堂、カフェ等が併設されており、寮内から出ずとも日常生活を何不自由なく送ることが可能です。また大学の近くにはショッピングモールがあり、そこまで行けばほぼ全ての生活雑貨を揃えることが可能です。 寮内でのインターネット環境ですが、良好とは言い難く最悪部屋によってはネットを繋げられない部屋も存在します。けれども、日本人の多くはネット環境が存在する部屋を使っています。ネット回線は有線で、LANケーブルは寮内の店で販売しています。またルーターを買えば無線によるネット接続もできます。

次にモスクワ大学近くの街並みですが、何といってもモスクワ大学自体に一番感動を覚えるでしょう。夜にライトアップされ雪の中に聳え立つГЗ(ゲーゼー)を見ればモスクワまでの長いフライトの疲れも吹き飛ぶでしょう。またモスクワ市内にはオシャレなカフェやレストランも多く町並みも非常に鮮麗された場所が多くあります。

 

    ある日のカフェでの食事風景

 

Масленица!

今回の自由テーマでは、モスクワの春を迎える祝祭Масленица(マースリニッツァ)について触れてみたいと思います。Масленицаとは簡単にいうと謝肉祭です。期間はだいたい一週間程で、その間ブリヌイと呼ばれるクレープを食べたり皆で飲んで騒いで踊って楽しむ祭りです。

モスクワ各地で祭りは行われており、私は期間中に二回程祭りに参加することができました。また祭りでは様々な出店が出ており色々な物が売られています。私はその祭りでмедовуха(メドブーハ)という蜂蜜酒を飲んでみました。日本でいうところの、甘酒に相当するものだと思いますが、アルコールはしっかり入っており、さすがロシアだと感じました。

медовуха(メドブーハ)を飲んだ人々は、広場に移りそこで老若男女入り乱れて歌って踊って騒ぎたおします。最後に冬に見立てた案山子に火をつけて冬を焼いた後、春の到来を皆と分かち合って祭りは終わります。この祭りでは私は、多くのロシア人と知り合うことができました。またそれと同時に、ロシア人のリアルな生活を垣間見ることができました。このような体験は留学を通してしか体験することができないと考えられるので、今後も留学生活においては、なるべくロシア人と密に接して現地でしか味わえない体験をしたいと考えています。それを行うためには、やはり何よりも語学力が必要だと痛切に感じているので、より一層モスクワ大学での勉学に勤しみたいと考えています。

 

 

 

 

 

 

モスクワ大学の創設者ミハイル・ロモノーソフの像の前で行われるМасленицаの様子