Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ノード大学
2023年6月号 国際学部 K.H

①この留学を振り返って

 6月15日に最後のテストが終了し留学がついに終了を迎えました。この約10か月を振り返って、後悔が何1つないくらいやり切り、走り続けた10か月だったと感じています。そして、ノルウェーという国の魅力に魅了され続けた10か月でもあり留学当初から帰国する最後の日まで楽しませていただきました。留学当初に見たオーロラ、かけがえのない友達、大自然に囲まれた寮、厳しい冬、1日のほとんどが暗い極夜、1日中日が沈まない白夜、夜通し友達と飲み続けた夜など、全てが新鮮で楽しかったです。ノルウェーの中の、さらに北部の北極圏で生活することでしか得られない経験をたくさんさせていただきました。

 また、留学先をノルウェーにしたという私の選択は間違っていなかったと思っています。本音を言うと最初はアメリカ、オーストラリアなどの英語圏に留学したい気持ちもありました。ただ、留学終了した現在は、むしろ北欧、ノルウェーを選んでよかったとまで思っています。これにはたくさんの理由がありますが大きく2つに分けられます。

 まず一番の理由として非英語圏であっても私の留学のメインの目的であった、語学力向上についてかなりの成果を残すことが出来たということです。成果としては口述テストであっても単位を取得できるほどになりました。そもそもノルウェーだけではなく北欧諸国というのは非英語圏ですが英語教育が非常に成功しています。ノルウェーの英語教育は日本とは少し異なりスピーキング等の会話でのスキルを重視されていました。ノルウェーでは10代の若者から60代前後の方までは基本的には英語を第二言語ながらかなり流暢に話すため、ノルウェーのどの地域に行っても英語がかなり高いレベルで通じました。発音も綺麗な発音を話す方が大変多いです。ノルウェーは歴史を辿るとアメリカとも深く関わってくるため身内がアメリカに住んでいるという方もたくさんいます。そのため北欧圏への留学は英語を勉強したい方にはむしろおすすめです。英語圏しか留学を考えていない方には特に北欧諸国を選択肢に入れてほしいです。

 2つ目の理由は治安が本当に良いということです。留学生活において治安が良いかどうかということは本当に大切です。自国ではない土地でトラブルに巻き込まれる危険性があると、留学が嫌な思い出に変わってしまう可能性があります。そもそも安心して生活をすることも出来ないですし、常に犯罪などに巻き込まれないように気にしながら生活をするのは精神的負担がかなり大きいです。またトラブルに巻き込まれた際には英語で状況を伝えないといけないため難しさが跳ね上がります。ノルウェーの、特に留学先の地域ではスリや他の犯罪に巻き込まれる心配が限りなく低く、不必要に神経を研ぎ澄ませる必要がありません。

 主にこのような理由で私はノルウェーに留学をしてよかったと思っています。正直今現在の心情として、帰りたくない、まだノルウェーに滞在していたいという気持ちでいっぱいですが、もちろん家族や友達にも会いたいですし、おいしい料理を食べたい、外食をしたいという欲がモリモリと湧き上がっているので帰国するのを楽しみにも感じています。

②留学経験をどのように活かすか

 今回の留学で私はたくさん成長できたという風に感じています。留学生活の中で気づいたのですが留学前は、私はどちらかというと外向きの視点で物事を考えていましたが、留学を通して内向きの視点に変わっていきました。具体的に言うと留学前は周りを気にしながら行動し、周りと同じであることの方が無難であるという風に考えていました。しかし当たり前が当たり前でない生活を通して1人1人違う考え、価値観、好みがあることがむしろ自然であるということに気づき、じゃあ自分は何がしたいかというように自分を中心にして物事を考えられるようになり周りに人が私のことをどう見ているのかというのがだんだんと気にならなくなりました。さらには、留学を通して何事も自分の考えを主張する、積極的に動くことが大事であるということを学びました。留学期間は約10か月という限られた時間しかないということから、留学先でしかできないことを取り組む、または、考えたことを積極的に行動に移してみました。このような考えを持って動いているうちにこの積極性は実は場所期間関係なく必要だなと思うようになりました。このような留学経験を通して得た新たな視点を活用し、自分のやりたいと思ったことはとりあえず行動してみる、そしてそこから自分のやりたい仕事や目標を見つけ、その目標に向かってブレずに進んでいきたいです。

 また、生活している中で友達、家族の大切さを身に染みて感じました。慣れない環境で生活していたため、誰にも迷惑をかけずに、誰にも頼らないで生活するということが出来ない環境でした。そんな中、友達との何気ないやり取りやたまに連絡する家族との会話が支えになっていました。これまでの生活を振り返ると困っている時に周りの人にたくさん助けられながら生活してきました。私は人には迷惑をかけてはいけないと思っていましたが、本当に人はお互い助け合って生きているということを実感したので、これからは周りの方に感謝しつつ、迷惑をかけ合い助け合いながら図太く生きていきたいと思います。