Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ノード大学
2023年10月号 国際学部 N.F

今回は、私が受けている授業と課題について紹介します。

①授業紹介
私は、Social Scienceという学部に所属しています。

1)Nordic Society
 この授業は、ノルウェーだけでなく、北欧地域全体の社会や福祉システム(移民・難民の問題、先住民族、教育システム、労働サポートの仕組み、福祉国家の若者が抱える問題)などについて学びます。北欧諸国と一括りに考えず、それぞれに焦点を当ててみることで、各国によって異なる仕組みや決まりに違いがあるので、どのような違いがあるのか、なぜそのような違いが生まれているのかについて学びました。この授業は、先生が週によって変わり3人の先生方に教えて頂きました。また、外部講師が来ていただく機会もありました。

 授業中は、ディスカッションする機会が多いなと思います!私は毎回ディスカッションするお題やクラスメイトの言っていることを聞き取ることができるか、そして自分の意見を伝えられるかとすごく緊張しながら授業を受けています。授業の始めから終わりまでずっと緊張しています。ディスカッションでは、データから読み取れることをみんなで話しあったり、教授が尋ねた問いに対してディスカッションしたりします。また、各グループでお題が与えられてそのお題について分担して調べて調べたことを発表することもあります。日本はどうなの?と尋ねられることが多かったので、常に習ってることと日本を頭の中で比較しながら授業を受けていました。私が授業中に驚いたことは、みんなよく質問をしたり、自分の意見を先生に伝えていることです。教授だけでなく、生徒の力もあり、授業内容を深めているという感じがします。私は、授業を聞き取ること、メモをとることに一生懸命で、なかなか授業中発言ができていないので、反省しているところです。また、よく考えると英語で伝えられるかという以前に、自分の意見を持っていないことに気づきました。一つ一つのことに私だったらどう考えるだろうと考えることを意識しながら授業を受けています。また、博物館にいき、貿易の歴史などについてガイドさんからお話を伺う機会もありました。この授業は、北欧諸国の福祉や社会について幅広く学ぶことができるので、私のように北欧の社会システムに興味のある方におすすめです。

2)Nordic politics and history

 この授業は、北極地域の条約について考えることで、国際政治、国際法について考えます。北極地域にはどのような特色や歴史があり、なぜ問題や争いが起きているのか、なぜ条約ができたのか、その条約の内容や問題点などを学びました。その上で、どうしたら問題解決につながるか自分自身で考えています。あなたはどうすることが解決につながると思うか尋ねられ、私なりに考えていましたが、クラスメイトが発言した案が私の中で解決できていない部分を解決する案だったので、驚きました。毎回クラスメイトに良い刺激をもらっています。習った条約の中には、私は授業に出てくるまで知らない名前の条約でしたが、日本も批准していて驚きました。考えたことがない地域で、どのような問題が、どのような議論が起こっているのか知ることはとても興味深いものでした。

どちらの授業も1コマ1時間45分の授業が、週4コマあります。

私は、Social Scienceという学科ですが、私の友人はEducation and Artという学部に所属しています。毎日今日は授業でどのようなことをしたのかお互いに紹介し合うということをしています。友人の受けている授業は、私の受けているものと授業形態や課題が大きく異なり、私も受けてみたいなと思うものばかりなので、友人から聞いたこともここで紹介したいと思います。

3)Experience of Art, Architecture and Cultural Heritage
 Experience of Art, Architecture and Cultural Heritageでは、Bodoにある博物館や教会へ実際に行き、歴史的なことを学ぶという課外学習が授業の半分以上を占めるようです。もちろん教室で行われる授業もありますが、3泊4日の遠足があったり基本的に学校外であったようです。4週間の集中講義で、その中の2週間は月~金(土)まで毎日授業があります。少し大変そうでしたが、行く場所ごとにガイドがついており、自分だけで行くよりも多くのことを学べたと友人は言っていました。訪問先でレモンケーキを食べたり、教会でパイプオルガンの演奏が聴けたりととても楽しそうな授業でした。この授業はAdventure Knowledgeというコースに登録しないと履修できない授業のため、少しでも気になる人は申し込む際に選択肢に入れてみてください。(希望したからといって必ずコース登録できるわけではないようです。)
 この授業は、レポート課題は基本的になく、授業最終日にグループに分かれて「この授業で何を学んだのか」をクリエイティブに伝えて、という課題だけ出たようです。友人のグループは替え歌を作ったようです。この授業はテストはありませんが、最終課題として訪問した場所と関連付けながら5-8ページのエッセイを書いたそうです。Home examinationとは違い、事前にエッセイのお題を聞いた上で締め切りまでに提出すれば良いという形式です。

4) Experience of Pedagogy
 Experience of Pedagogyは名前の通り教育を学ぶ授業で、友人はBodoにある2つの学校を訪れたと言っていました。(日本でいう小中学校と高校)教室での授業ではPedagogical Theory やPlace based learning, experiential learning などについて学んだようです。ノルウェーの学校や教育制度は日本とかなり違うようで、友人も衝撃を受けていました。また、最初の方の授業では(この授業は9-11月まで不定期に開講)、北欧の先住民族サーミ人について学ぶ課外学習もあったようです。
 この授業の課題は基本的にプレゼン形式だったようです。グループに分かれストーリーラインを作ったり(友人はoutdoor learning の大切さを伝えるために物語形式で動画を作成したと言っていました)、ノルウェーの学校訪問の際には日本の教育や文化についてプレゼンしたりしたようです。
 また、教室内の授業ではたまにディスカッションがあったようです。友人は英語に自信がないといって緊張していましたが、クラスメイトが頑張って話を聞いてくれたり、分からないと言えば丁寧に教えてくれたりとサポートをしてくれたようです。この授業では私が受けた授業と同様、home examinationがあり、4日間という指定された期間内でレポートを書くテストです。

 

②課題について
私の受けた2つの授業は、同じ形式で授業評価がされました。

 1つの科目で4つのModule questionと呼ばれるレポートとhome examinationと言われるテスト全てにクリアすると単位がもらえる仕組みです。
Module questionは、Word で3ページから6ページほどのレポートを書きます。そして、教授が指定している文献を読み、質問に答えていきます。毎日レポートをするために膨大な量の論文を読むので、すごく大変です。龍谷大学で1年生の頃教わった英語でのレポートの描き方は、問題なく使えました。構成や書き方についてgoodだよと教授から返信が来て安心しました。文中の参考文献の描き方も問題が無かったのですが、参考文献リストの書き方だけ少し違ったので、教授に尋ねることをおすすめします。

 私の友人が授業で学んだことを歌にする宿題が出ていたときに、私も隣で見ながら一緒に少し考えたのですが、とてもユニークな課題でとても面白そうだなと思った反面、やったことがないので意外と難しいなと感じました。

 

(おまけ:授業後の食事会について)

 授業終盤の時期に、授業頑張りましたということで、クラスメイト15人ほどと教授が4人ほどで、レストランにてお食事を頂く機会がありました。食事中は、普段なかなかお話できない教授ともたくさんお話しできたり、北欧に関するクイズ大会をしたりととても楽しいものでした。日本では、なかなか教授とご飯に行く機会がないので、どんな感じなんだろうと思っていましたが、プライベートな感じでお話しすることで、残りの授業が受けやすくなった気がしています。どの授業をとっている人もこのような食事会があるようです。(ちなみにお金はかかりません!!)

 

授業中の風景

 

食事会の様子