Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

タリン大学
2024年6月号 国際学部 R.N

①この留学を振り返って

10カ月の留学も終わりを迎え、日本に帰国して1か月ほど経ちました。今でも飛行機を乗り継いで、やっとタリンに着いた時のことを覚えています。人々が話す言語や街並みがとても新鮮で、街を歩くだけでとても楽しかったです。タリンは海に面していることもあり、寮の近くに港もあって、海が好きな私はすぐに親近感を覚えました。気が付けばそんな街並みやエストニアでの暮らしも日常の一部になり、普通になっていきました。

留学中、たくさんのことがありました。到着直後に発見した部屋のカビ、北欧特有の長くて暗い鬱々とした長い冬、そこに重なるルームメイトとのトラブルと治らない体調不良。書き出すと止まりませんが、その分それに勝るような良い経験や友人を得ることが出来ました。私はあまり社交的な人物ではないので誰かと仲良くなることは無いかもしれないと思っていましたが、フラットメイトと仲良くなれたことをきっかけに、交友関係を広げることが出来ました。二人で旅行をするような友人も出来て、広い世界で偶然に彼女達と出会えたことを嬉しく思います。

この10カ月は、今までの人生で一番短い10カ月でした。タリンに到着した日を昨日のことのように感じています。濃くて短い、そんな留学生活でした。今は日本に帰ってきてしばらくは海外に長期滞在するのはもういいかなという気持ちですが、もう一度今度は違うどこかで生活してみたいなとも思います。

 

②留学経験をどのように活かすか

留学前と後で大きな心境の変化などは正直ありませんでしたが、私自身変わったなと思うことはあります。一つ目は、よりフラットな視点で物事を考えられるようになったことです。留学中は、多くの異なるバックグラウンドの人と出会いました。私のフラットでは6カ国の異なる人たちが暮らしていて、最初は毎日がカルチャーショックの連続でした。ですが、きっと彼女達にとっては私の行動が諸劇的に見えることもあっただろうし、ただそれぞれ育った生活様式が違うだけでどれも間違いでは無いと思うと、その違いが面白く見えました。本当に生活の仕方も価値観も人それぞれで、正解なんてないんだなと実感しました。

二つ目は、自分の将来についての考え方です。留学する前、卒業後にやりたいことも特になく、就職活動をするかどうかも考えていませんでした。ぼんやりと就きたい仕事はあったのですが、新しく学びなおして技術や知識を習得する必要があり、経済的な理由などから現実的ではないと諦めていました。しかし、そのことを友人に話すと「全然遅くないし、やりたい時にやらないと!」と背中を押してくれました。また、ヨーロッパでは大学院に進学することが一般的であり、友人たちがこれからさらに2年学んでから社会に出ることを考えると、今から働きながら学びなおすことも不可能じゃないと考えられるようになりました。興味を持ったことにはなんでも挑戦しようと思います。

私は留学に行くために卒業を半年延期したため、次の9月で卒業です。コロナウイルスの感染拡大で交換留学を一旦白紙に戻した時もありましたが、何とか最後の1年で行けて良かったです。得た経験や友人とのつながりを忘れずに、卒業後も頑張ろうと思います。