① 授業紹介(その2)
後期は興味のある授業が少なく、履修した授業は2つだけでした。1つ目は、Estonian theatre, film and popular culture というエストニアの演劇や映画、そして大衆文化について知る授業です。エストニアは他国からの支配と独立を繰り返してきた歴史があり、その影響がこれらの文化に大きく影響しています。印象に残っているのは、エストニアのコメディー映画の成り立ちです。ソビエト連邦時代は表現には検閲が行われ、内容が厳しく制限されていました。そのような厳しい制限がありながらも、作者たちはソビエト政権への風刺を試行錯誤しながら入れ込み、弾圧をうけながらも発展していったそうです。ソビエト時代のコメディー映画の方が、制限がある中でどれだけ面白いことが出来るかという監督の意気込みがあり、映画好きの人はその時代のコメディー映画の方が面白いという人も多いそうです。私はレポート課題で音楽とエストニアの歴史について書いたのですが、音楽は常にエストニアの歴史的瞬間と共にあり、エストニア人にとって非常に特別なものであると学びました。エストニアでは5年に一度、Laulupiduという歌の祭典が行われています。ユネスコ無形文化遺産にも登録されており、エストニア全土から、また外国からの観光客も多く観に来ます。次の開催は2025年7月で実際に観ることは出来ませんでしたが、YouTubeなどでも観られるので、気になった方はぜひ調べてみてください。エストニア文化の精神の核となる部分を学べる授業だったので、すごく面白かったです。
二つ目はPractical Estonian A2です。前学期から続けてエストニア語を履修したのですが、レベルが一段階上がって難しくなりました。前回より会話練習も増えましたが、新しく筆記が重要視されるようになりました。旅行の思い出を書くという小テストがあり、ぎりぎり何とか字数制限まで書くことが出来ました。エストニア語はフィンランド語と同じウラル語族に属しているため、フィンランド語と非常に似ています。その為とても難しいと言われていますが、フィンランドに行った時に数字が分かったり何となくメニューが読めたりするのが面白いです。前期と比べて、スーパーなどでエストニア語を少し話せるようにもなりました。日本でエストニア語を使う機会は全くと言っていいほどありませんが、せっかく覚えた言語なので忘れたくはないなぁと思っています。
②ウズベキスタン-カザフスタン旅行
期末試験も終了し、帰国前にずっと行ってみたかったウズベキスタンと、タリンで出会った友人に会いにカザフスタンを合計で2週間旅行してきました。ヨーロッパからは少し遠いですが、行った価値がありました。ウズベキスタンはサマルカンドからスタートし、ブハラ→ヒヴァ→タシュケントの順で回ってタシュケントからはそのカザフスタン人の友人と行動しました。本当はもう一都市観光する予定でしたが、手持ちの現金が足りないと判断し、断念しました。ウズベキスタンは現金が主流なので、十分用意していったつもりでしたが足りませんでした。どの都市もイスラム建築が美しかったのですが、特に砂漠にあるブハラとヒヴァが強く印象に残っています。特に、RPGが好きな人にはワクワクする景色が広がっていました。サマルカンドでは高校時代の友人とご飯を食べたのですが、シャシリクという串焼き肉が本当においしかったです。ヒヴァ―タシュケントは夜行列車に挑戦しました。少し緊張しましたが、同室の方々がとても優しくしてくださり安心できました。ぼったくりタクシーやレストランには注意が必要ですが、もう一度訪れたいと思いました。
カザフスタンでは、アルマトイとアスタナを訪れました。まず、アルマトイ空港に到着したときの景色から綺麗でした。標高の高い山が近くに見えるのですが、気候の違いからか日本のように木々が生い茂っておらず、山肌が見えており印象が違いました。アルマトイでは、チャリンキャニオンという渓谷が特に良かったです。渓谷の中を歩けるのですが、迫力がありました。残念ながら大雨で端まで観に行くことは出来ませんでしたが、それでも十分楽しめました。アスタナは現在のカザフスタンの首都であり、ますます発展していっています。アルマトイとは違う印象が、特に新しい大都会という感じがしました。バイテレク・タワーや国立博物館などたくさんの観光名所を回りました。アルマトイでは友人の姉の家に泊まらせてもらい、アスタナでは彼女の実家に泊まらせてもらいました。アルマトイでは彼女の祖父母にも会い、お昼ご飯をごちそうして頂きました。たくさんの人に本当に良くして頂き、そのありがたさを感じた旅行でした。カザフスタンは国土が広く訪れていない場所もたくさんあるので、またいつか行きたいです。