Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ユニバーシティ・カレッジ・コーク
2019年4月号 国際学部 A.T

・現地の学生、友人について

コークに来て初めてできた友人は、フラットメイトがまだ誰もおらず寂しくしていた私を夕飯に誘ってくれた、一つ上の階に住んでいたフランス人の女の子たちでした。9月の初めの方に、留学生向けのイベントなどが行われ、たくさんの人に出会ったものの、実際に今も仲良くしている友人はその時に出会った人ではなく、クラスメイトや同じアパートに住む人たちが多いです。アイルランド人の友達ももちろんいますが、留学生の割合が多いような気がします。というのも、クラスのアイルランド人たちはすでにグループができていたりして、なかなか輪に入りにくいという現状があります。一方で、留学生は自分と境遇が同じで、さらに、留学生には異文化理解があり社交的な人が多いような気がします。そのため、留学生同士は比較的友達になりやすいです。といっても、コークという街自体が多国籍で留学生の数が非常に多いこともあり、現地の学生も日本の学生に比べて留学生慣れしている印象です。また、多くの学生が親元を離れ、大学の寮か、大学近くの家を複数人でシェアして暮らしているので、週末には実家に帰る学生も多いようです。金曜日に授業がない学生も多く、木曜の夜はみんなパーティーに出かけてるので街が週末モードになります。アイルランドでは、ホームパーティーは各自飲み物を持ち寄って集まるスタイルなので、週末になると大量のビールやサイダーを抱えて道を歩く学生がたくさん出没します。自分が好きな飲み物を買って行けるので、個人的にこのシステムはいいなと思います。

・北アイルランド

4月のイースター休暇を利用して、北アイルランドへ友人たちとロードトリップをしました。まず大切なのが、一般的に私たちがいう「アイルランド」とは「Republic of Ireland」を指していることがほとんどです。アイルランドというとイギリス領であると思っている人も少なくないと思いますが、イギリス領であるのは「Northern Ireland」と呼ばれる、アイルランド島北部の地域です。そのため、北アイルランドでは通貨も単位もイギリス式で、ユーロではなくポンド、メートル法ではなくマイルが使用されています。街並みも異なり、聞こえてくる英語もイギリス訛りです。北アイルランド問題は私が考えていたよりもずっと複雑で、アイルランドの人たちにとっては重要な課題なのだと、生活しているとわかってきます。最近は、イギリスのEU脱退もあり、また問題が再燃しているようです。街中には、アイルランドに国境はいらないと書かれた張り紙がしてあったり、イースターの週末には一部のアイルランド統一を目指す共和党の過激派による暴動沙汰の中で女性記者が撃たれて亡くなったりと、問題の深刻さが見て取れます。このように、政治的には複雑な状況にある北アイルランドですが、観光自体は大自然を満喫することができ、非常に充実した旅行になりました。