Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

イースト・アングリア大学
2016年2月号 文学部 S.T

①試験について

前期の試験結果はかなり明暗が分かれるものとなりました。私は英語とドイツ語の試験、そして現代日本についてのレポートの課題がありました。試験結果は日本の大学とは異なり先生からのコメントと一緒に生徒に返却されるので、問題点が検証できます。リーディングの試験は最後の筆記問題で減点された以外は全問正解で、ライティングも可算か不可算名詞かの区別がついていない点で減点された以外はある程度正しい文章が書けていました。一方かなりひどいことになったのがスピーキングとリスニングで、スピーキングの試験は日英の気候とそれが人に与える影響についてのプレゼンを行いました。話した英文は授業中に先生に添削していただいた文法的に誤りのないものを基にしたので、自分としてはうまく行えたつもりだったのですが、「課題の質問に答えていない」「声がとてもどもっている」との評価でかなり低い点数となりました。おそらく日英の気候の違いを中心に説明した一方で、人に与える影響についての説明が少なかった点が問題になったと考えられます。声のどもりについては、文法が間違っていても気にせずに話すことができる普段の英会話ではスムーズに話せますが、単語を思い出しながらだったり文法的に正しく話そうとすると、言葉と言葉がとぎれとぎれになり、どもっている不自然な言葉になってしまうようです。またリスニングについてもうまく聞き取れていませんでした。英語と同様にドイツ語でもリスニングとスピーキングの試験がかなり問題になっています。リスニングの試験で英文の会話が流れるのは一度だけでしたが、授業での同じ会話を2回流したテストの場合、ある程度聞き取れていました。得意のリーディングに関しても、一度読んだだけでは意味を理解するのが難しく、もし一度しか文章を読む時間がない試験だった場合、テストの点数はもっと下がっていたはずです。おそらく、英語の言葉を脳ははっきりとではなくなんとなく記憶しているため、認識するのに時間がかかっているのだと思います。

②現地の学生の生活について

現地の学生を観察してみると、目につくのは彼らはパーティーや友達と一緒に遊びに出かける事がとても好きな人たちだという点です。寮によっては毎日パーティーを開いているようです。キャンパスの中心にあるのは龍谷大学の深草キャンパスでは小さな喫茶店ですが、このイースト・アングリア大学では酒場とロック音楽の会場が大学の中心に位置しており、この大学は国立大学なのでこれがイギリス人にとって普通の感覚なのだと思います。彼らは友達とお酒を飲んではしゃべることがとても好きですが、その一方で授業態度はとてもまじめで、日本の大学の授業で時々見かける私語をしている人たちでうるさいという状況は一度も見たことがありません。図書館も勉強をする人たちが大勢いますがとても静かです。イギリス人がすごいのはメリハリをうまくつけている点であると思います。ここでは出席率は成績と関係がないので授業を欠席する人も多いです。彼らは毎日友達と遊んでばかりいるようですが、ここではテストの点数が評価の全てであるので、よい点数を取ろうと授業の課題をこなし、テスト期間中は勉強に集中しています。一方私は最低限の与えられた課題を終わらせた後の自由時間は、個人的に興味のあるヨーロッパの歴史について調べることが好きで、テストでいい点を取るといった社会が求める行為に対して意欲がわきにくく、彼らを見習わなければと思ったりもしています。彼らには友達と遊ぶ、アルバイトをする、大学の授業の勉強をする以外のことをする時間がないので、彼らは大学に将来職を得るための専門技術を身に着ける為に来ているといった感じがします。その結果、日本の首都がどこかわからない学生が少なからずいるなど、自分の専門外の雑学には疎くなる欠点がありますが、社会が求めているのは浅く幅広い知識をもつ人物より、社会に役立つ専門知識を持った人物であるので、彼らは今もこれからも社会にうまく適合して、人生を存分に楽しんでいくように感じられます。