①この留学を振返って
アメリカにおける浄土真宗、特に翻訳学という視点で研究がしたい。そんな思いからIBSに留学するのを希望しました。結果、自分にとっては非常に有意義な経験が出来たと感じています。こちらの一年間は、本当にあっという間でした。前期と後期のセメスターに分けて振返ってみたいと思います。 前期は「自分の限界以上を目指す」を目標にIBSだけでなく、UC Berkeleyの授業を履修させて頂きました。こちらの学生は、日本と比べてギラギラしているなと感じました。授業中に質問や気になることがあったらすぐに質問をし、教授に対する批判も全く怖れません。また、UC Berkeleyの仏教学では最低でも「4言語」を習熟していなければ入学できないことを知り、そのレベルの高さを知りました。結果、僕は、仏教文献は日本語と英語しか読めないので、授業内の討論ではいろいろ嫌味や馬鹿にされるような発言もされました。でも、そのたびに「このままでは終われない」と思い、最終的には「A」という納得の行く評価を頂くことができました。 後期は、「英語での発表の質を向上する」を目標に、毎日、寮の友達とお茶を飲みながら英語で仏教や論文について議論をしました。日本では「浄土真宗」という枠組みを通していつもは仏教を勉強しているので自分の視野の狭さを痛感させられました。しかし、お互いの伝統や教義について語り合いながら過ごす時間は自分にとってかけがえのないものとなりました。7月にこちらの友達の何人かが日本に遊びに来ることも決まったので、この留学で培った繋がりを大切にします。
②帰国後どうこの留学経験を活かすか
今回の留学を通して自分には「国際的な僧侶になりたい」という夢が出来ました。それを実現するためにはまず、先生方に御指導いただいたことをしっかりと修士論文に反映させたいと考えています。具体的には、英語で論文を執筆して龍谷大学大学院紀要、また学会での発表も視野に入れてより精進していきたいと思っています。特にこちらでの留学を得て、異文化に対する理解や、言葉は違っても分かり合えるということを再発見したので、それを活かせる方向に進んでいきたいと考えています。そのためには英語力の向上はもちろん、友達同士の繋がりや、帰国しても日常から「英語の中に見を置く」環境を大切にしたいと思っています。最後になりましたが、この留学に置いてお世話になったIBSの先生方を初めとする職員方。辛い時にも一緒に苦労を分かち合ってくれたIBS寮の友達のみんな。龍谷大学グローバル教育推進科の職員のみなさま。そして、何よりもいつも自分の事を支えてくれる両親に心から感謝、感謝です。お陰様で素晴らしい一年間を過ごすことができました。