渡米後、しなければならない事柄についてまとめました。
まず初めに、日本で申請したビザのオリエンテーション(私の場合は木曜日に開催されるJ-1 scholar orientation)への参加予約を行いました。場所はSISSの受付で予約を行うことができます。オリエンテーション当日は、大学での生活や保険等に関する説明がなされ、終了後に、予約時に渡される用紙とパスポート、DS-2019、I-94のコピー(学科の事務所でコピーをして頂けます)を提出します。
次に、担当教授に挨拶に行き、書類の記載やIDカード、emailアドレス、パソコンのアカウントの作成方法について説明を受けました。IDカードはDutton hall、emailとパソコンのアカウントは所属の学科事務所で取得できます。取得の際、自身の留学時の身分をしっかりと伝えられるよう、ビザ等の書類にしっかりと目を通しておくと良いと思います。
そして研究留学をされる方は、2種類の安全講習会を受講しなければなりません。これに関しては、担当教授が適宜案内をしてくださるため、スケジュール管理と朝のメールチェックを怠らなければ、特に問題はないと思います。
さらに語学学校に参加される方は、入学手続きのオリエンテーションや試験を受けます。私の場合は、10週間プログラムのうちの4週間だけ講義に参加するのですが、研究との両立が出来るよう日程調整なども柔軟に対応してくださるので、研究だけでなく、語学力の向上や留学生活の充実も求められる方は、是非受講されると良いと思います。これらの手続きを行うだけでも、かなりの気力と体力を消耗するため、計画的に一つ一つ着実にこなす事をお勧めします。
【環境について】
カリフォルニア州デービスは、典型的な大学町で、大学周辺にカフェやレストラン、スーパーや雑貨屋など様々な施設が点在しています。そして緑が多く、のどかで、心安らげる環境が整っており、多くの人が外のベンチで本やパソコンを広げ、自分の時間を有意義に過ごしている姿をよく見かけます。住民の方々も皆親切で、非常に安全な町なので、勉学に励みたい学生には最適な地です。さらにこの時期は、毎日快晴で昼は強い日差しが降り注いでいますが、日本のような蒸し暑さではなく、空気が乾燥しているため、汗ばむことはありません。朝と夜は寒いため、鞄の中にカーディガンなどを入れておくと良いと思います。
またデービス市は、全米一の自転車都市として知られています。道路には自転車専用レーンが設置されており、安全かつスピーディーに移動が可能であるため、学生だけでなく、教授や事務の方々も自転車を利用しています。日本人には、右側通行は不慣れで、交通ルールに対しても意識が低いため、自転車を利用する前に、交通ルールを再確認しておくと良いと思います。また大学内に長期で自転車を放置すると、盗難に合う可能性があるため、格好良すぎない自転車と頑丈なロック、取り外し可能なライトの購入をお勧めします。
【自由テーマ】
この地に来て、まだ一ヶ月しかたっていませんが、私にとって多くの学びと気づきがありました。その中でも特に「準備の大切さ」を学びました。
9月の間はオリエンテーション、挨拶まわり、事務手続きなど、日本語ですら理解するのが困難な事柄も自身の力で行っていかなければなりません。その際、自身のアカウントの作成方法が分からなかったり、自身の研究の説明を満足に出来なかったりと、自身の準備不足や常識不足でご迷惑をお掛けすることがありました。
これから留学を考えている方々にとっては、どうしても語学力に意識が集中してしまうかもしれませんが、良い海外生活をスタートするためには、語学力や留学に行く前の情報収集はもちろんのこと、訪問する前の事前のアポ取りや、電話・メール作法といった社会人に必要なスキルや常識も身につけておくことも非常に肝心になってきます。
アメリカは親切で好意的な人が非常に多いですが、日本のように「誰かがしてくれる」、「何とかなるだろう」といった日本人学生に多い他人任せの考えでは、必ず壁にぶち当たると思います。また良好な人間関係が築けないと、研究や勉学も実りあるものに出来ないと思うので、サポートしてくださる方々に好感を抱いてもらえるよう、日本にいる間にしっかりとした準備をすることが必要であると感じました。
まだまだ理想の自分には程遠いですが、「一つだけでも、いつもと違うことを毎日する」ということを心がけ、帰国までの時間を有意義に過ごしたいと思います。