去年のハワイ大学秋学期の授業終了日は12月11日、試験は12月13日~19日に行われました。
私の履修した授業5つのうち、ELI (English Language Institute) 学部のWritingとListening & Speaking、TIM (Travel Industry Management) 学部のInternship Iの3つ授業はレポートやプレゼンテーション、授業内でのディスカッションやその他提出物、出席点で総合的に評価され、試験はありませんでした。KRS (Kinesiology & Rehabilitation Science) 学部のAerobic & Fitness: Beginningの授業では、出席点に加え、最後の授業内での試験で評価されます。試験は筋肉の名称、エアロビクスの効果と特徴を述べるという内容でした。唯一試験期間中に試験が行われたのは、TIM学部のIntroductionの授業のみです。この授業では学期中に3度のテスト、レポートが2回とグループプレゼンテーションが1度あります。期末テストでは学期中のテスト3回分を総合的にまとめた内容が問題として出されました。
試験期間中には、学校で1日中勉強する学生が多くみられます。また、試験に奮闘する学生の為に、学内ではCram Jamというイベントが期間中毎日開催されました。図書館はもちろん、カフェテリアやコンピュータルームなど、学校の一部が勉強場所の提供として24時間開放され、無料でエナジードリンクやスナック、朝ご飯の提供、またマッサージやヨガ教室が行われました。試験勉強をする学生の為に、大学全体がより快適な環境を提供しようとしてくれます。
②Writing Conference
秋学期には通常の授業に加え、Writing Conference というチュートリアルに参加しました。Writing Conferenceというのは、ELI学部の大学院博士課程の学生が、卒業論文の為の調査を目的として行うチュートリアル制度のことを指します。英語を第二言語として学ぶことを望む学士課程の学生と、それを教える学士課程の学生を対象とし、どのような指導によってWriting能力の向上を図るかを調査する目的で行われます。
初めのConferenceでは、45分間でエッセイを書くことでチュートリアル前のWriting能力を測り、アンケート調査によってWritingに対する意識を確認されました。その後、学期中に4度にわたるチュートリアルが行われます。チュートリアルでは、最初の15分間でチューターへのインタビュー、45分間で録音、録画された中でのWritingの指導、その後、15分間で生徒へのインタビューが行われます。学期末にはこの制度の最終確認テストが行われ、最初と同じように45分間のテストと意識調査アンケートが行われました。
最初のテストでは、結論のみを考えて書き始め、その過程は書き進めていくうちに思い付いた考えを書くという方法で書いており、書いている途中で「あそこはこう書いておけばよかった」、「少し結論とずれ始めてるのではないか」といったような状況に陥ってしまい、焦りからか時間を効率よく使って上手く書くことが出来ませんでした。しかし最後のテストでは明らかに心境が違い、最初のうちに何を書くか、どういった過程を経て結論付けるかという構成をあらかじめ行ってから書き進めたため、焦ることなく自分の書きたいことを順序立てて全て書くことが出来ました。
この4回のチュートリアルでここまで成長を感じることが出来たことに自分自身大変驚きました。チュートリアルでは、授業で課されたレポート課題の推敲やWritingをする際の戦略、方法を指導してもらいました。どうしてこの単語や言い回しを選んだのか、なぜこのような結論に至ったのかなどと、チューターから問われることで、改めて自分のエッセイを考え直すことが出来ます。同じような意味でも場面によって少し使えないような単語はやはり日本人にとって分かりづらく、適切に当てはめることが困難なことがよくあります。その際にはチューターが最適な単語を選んでその小さな違いを教えてくれ、正しい語彙力の向上にも繋がりました。そして、自分で読み返しただけでは気づくことの出来ない小さなミスや、読者にとってより魅力的で理解しやすい構成方法や文章の書き方を知ることができ、自身のWriting能力の向上に大きく影響しました。もしWriting Conferenceに参加することが出来る機会があれば、ぜひ参加することをお勧めします。