Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

キングス・ユニバーシティーカレッジ
2012年 3月号 経済学部 M.F

日本から持ってきたら良かったもの

私は100円均一で売っているお米を電子レンジで調理できるプラスチックの容器を持って行ったので非常に訳に立ちました。私の寮には炊飯器が無く、鍋で米を炊くよりは、短い時間でなおかつ一人前だけを炊けるので非常に役に立ちました。
カフェに寿司はありますが、それでもカフェのご飯に飽きる事があったので週末になると自炊することもありました。アジアのスーパーマーケットが近くにあるので調味料などいろんな物が手に入りますが値段が比較的高いので、もし荷物に余裕があればカレーのルーやパスタに和えるレトルトのソースなど持っていくと非常に便利です。シャンプーや化粧水など肌が弱い方や自分の使っているものにこだわりのある方はそれもなるべく持って行った方が良いかもしれません。しかし基本的には日本においてあるもの、たとえばパンテーンやハーバルエッセンス、ラッシュ、ボディーショップなど女性におなじみの商品も取り揃えていました。そしてなにより日本の服に比べると向こうの服は非常にシンプルな上、物によれば値段も張るので一週間分ぐらいの服は持っていくべきだと思います。そしてボストンキャリアフォーラムに行く予定のある人は就活の用意をしていっても良いかもしれません。私の留学中は珍しく暖かい冬になったので詳しくはわかりませんが、それでもマイナス15°まで冬は気温が下がるのでスキーウェアなど持っている方は持っていくべきだと思います。現地で冬服も手には入りますが高い物も多いのでなるべく持参する事をおすすめします。また私はレインブーツを持って行って非常に役にたったので、荷物に余裕のある方は持って行っても良いかもしれません。あと、カナダは日本に比べてかなり乾燥しているので、現地でも手には入りますが乾燥対策の用意は必要になります。特に冬は乾燥がひどいです。

 

現地の学生、友人について

キングスの交換留学生は韓国、中国の人達が多く、日本人は龍大生だけになります。メインキャンパスやヒューロンなど合わせても日本人は10人程しかいないのでキャンパス内、ロンドンで日本語を聞くことはほぼゼロに近いです。そのおかげもあり、多文化を学べる良い機会と言えるかもしれません。交換留学生の中国人、韓国人の学生達は母国語を話してる事も多く少し孤立しがちになりました。しかしその中にも意欲がある子もいるので韓国人同士でも英語を話そうとする子や、一緒に外へ飛び出して新しい友達を作ろうとする友人たちもいました。私はなるべく外に出るように努力し、キングスだけではなく、ヒューロンやメインキャンパスの友達と遊ぶ事が多かったです。
またメインキャンパスの留学生はいろんな国の人がいます。例えばフランス、台湾、香港、イギリス、オーストラリア、アフガニスタンなどたくさんの友達を作る事が出来ました。しかしながらクラスで友達を作るのは非常に困難でした。ロンドンは白人の割合が高いので私のクラスの大半は白人の人たちが多くカナダで生まれ育った人達ばかりです。しかし話しかければ非常に良い人達ばかりなので、シャイにならず積極的に行けばクラスでの友人つくりは可能かもしれません。しかし言語の壁が大きく、カナダの人達は話すスピードも速いのでグループになって喋られるとついていけなくなることもあるので難しいと思いました。しかしクラスだけに固執しなかったので、外部でたくさんの友人を作ることは可能でした。カナダは移民の国ということもあり、さまざまな国の人達は入り混じっている社会です。なので「カナダ人」というカテゴリーはあまりカナダでは重要ではありません。「カナダ人」=白人の英語を第一言語とする人と思う人も多いかもしれませんが、アジア系や黒人の人達もカナダに住んでいればカナダの人です。地域にも寄りますが「カナダ人はこうゆう傾向にある」とは一概に言えないのかもしれません。また交換留学生で、南米の国、例えばブラジル、メキシコ、コロンビア、エクアドルから来ている学生とも非常に仲良くなり、いろんな文化を共有出来ました。宗教や文化、言葉の違いを超えて相手を尊重する気持ちが大切だと学びました。どこの国でも学校でも一緒かもしれません。自分が積極的に行動すればいくらでも友人は作れます。裏を返せば、殻に閉じこもっていても誰も助けてくれませんし、友人とも中を深めるのが難しくなるかもしれません。

 

キングスへの渡航を考えている方へ

私なりにキングスでのデメリット、メリットを紹介したいと思います。行ってから後悔が無いように1年間充実した生活を送ってほしいと思います。

メリット:キングスとヒューロンに当てはまりますが、本当に日本人の人口が極端に少ない都市がロンドンなのでそのような環境が好きな方にはぴったりだと思いました。キングスでは龍谷大学生しかいなかったので本当に私たちは貴重な存在だったと思います。日本の家族や友人、龍谷から一緒に来ている友人と喋る事もありますが、半年も経てば英語で話す方が自分の中でしっくりくるようなり、日本語の単語が出てこなかったりと英語の世界にどっぷり浸かる事も出来たかと思います。そしてなにより他大学に比べてキングスは非常に少人数制で教授も良い人達ばかり揃っていると思います。生徒の事をしっかり考えてくれている教授も多く、柔軟な対応を行ってくれます。世界でも有数のカナダの大学で1年間勉強してきた、その事は非常に自慢できる事だと思います。そしてなにより、キングスの留学生へのサポートがしっかりしています。 最初の号でも書きましたが、留学生が正規の学生より一週間早くキングスに入寮し、一週間のオリエンテーションウィークがあります。その際に、Peer guideと言ってオリエンテーションを盛り上げてくれる現地の学生達がいます。その頃から仲良くなり、学校が始まってもPeer Guideの人達と出かけたり、イベントを計画してくれたりと非常に親密な関係を築く事が出来ます。私たちの1年間が充実したのは、彼らのおかげと言っても過言ではありません。このように、オリエンテーションは友人作りの場や、現地でさまざまな事に挑戦する良い機会を与えてくれるのでオススメのひとつです。また、龍大の国際部の職員さんに値する人が2人おり、非常に優しい方でした。困ったことがあってもしっかりサポートをしてくれる人がいるというだけで非常に安心感がありました。またその国際部に来る日本に興味があったり、日本語を勉強したい学生なども紹介してくれるので私はその人達とも仲を深める事ができ、非常に感謝しています。

デメリット: カナダの大学はアメリカと比べて数も少なく、非常に競争率が高いです。その上世界でも上位の教育水準の高さなので、ゆっくり勉強したい方や、たくさん遊びたいと思っている学生がカナダの大学に交換留学に行くのは向いていないのかもしれません。課題や予習など、授業について行くだけで必死なので図書館でこもって勉強する事も多く、スピーキングなどを重点的にあげたいと思っている方には不向きなのかなとも思います(自分次第でどうにかなりますが、机に向かって勉強する時間の方が比率的に多いと思います)。そして、キングスはヒューロンと違ってメインキャンパスが遠いのでそこが不便だと感じるかもしれません。歩いて20分以上かかりますが、平日はスクールバスも運行しているので大丈夫かと思います。毎日勉強などでスケジュールがとられるので、その時に少しめんどくさく感じるかもしれません。また、少人数制という事もあり、もちろんそこにもデメリットは生まれます。取る授業にも寄りますが、私がとっていたような社会系の授業では少人数でディスカッションを行う授業が多かったので発言しなければどんどん孤立していく事もあるかもしれません。龍大でもたくさんの留学生が私たちと一緒に授業を受けていると思います。しかし私たちは留学生だからと言って、特別に接したり、必要以上に話しかけたりとかはしないと思います。それと同じ考えです。留学生だからと言って周りがちやほやしてくれたり、必要以上に助けてくれる訳でもありません。しかしその状況をどうとるかは自分次第だと思います。上に上げたデメリットに対しては自分自身がどうとるかによってメリットにもデメリットにもなりえると思います。

私はキングスを選んで本当に良かったですし、大学の1年間で貴重な体験を出来た事を非常に誇りに思っています。キングスでたくさんの事を乗り越えたら、かならず良い自信に繋がると思います。