Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

マードック大学
2013年4月号 国際文化学部 N.S

「授業紹介」

日本の交換留学生は基本的に次の3ユニットを前期に履修します。「Australia in Asia(FDN110)」、「Introduction to Asian Cultures(AST102)」、そして「Writing Academic English(TLC121)」です。

FDNとはfoundation unitで全ての学生が履修を求められている科目です。FDN110ではタイトルの「Australia in Asia」をコンセプトにオーストラリアとアジアの関係を政治・経済・文化の面から幅広く考察します。各回のテーマは一回ごとに完結するのではなく、必ず他のテーマと関連が見出されるように構成されています。日本との関係では捕鯨と投資を取り上げ、双方の主張・立場を観察し、どのような点で日本とオーストラリアが意見を異にしているかを探っていきます。

AST102では、「アジア」を紀元後から現代にいたるまでの文化、経済、宗教、政治を学び、「アジア」とは何かを考えます。アジア諸国内、また西洋諸国とのインタラクションがそれぞれの社会にどのような影響があるかを見ていく過程がとても興味深いです。日本のことでは聖徳太子の十七条憲法、江戸時代の徳川体制、明治政府の文明開化、大正・昭和時代の日本の帝国主義などが取り上げられています。

TLC121は英語を第一言語としない学生を主に対象とし、大学で求められるWritingスキルの習得を目的としたユニットです。特徴的なのがGlobal Warmingを題材とし、環境保護者と懐疑論者の複数の論文を読み、課題をこなしていく過程でWritingスキルを上げていく形式をとっていることで、非常に実践的であることです。課題が多く大変ですが、少しずつ進歩している実感があるのでとてもためになる授業だと思います。

 

自由テーマ 「授業のシステム・教材など」

今月は授業の形式・教材などについてレポートします。

・授業(ユニット)はLectureとTutorialの二種類で構成されています。Lectureは日本の大学と同じく、lecturer (s) が講義をします。上記のFDN110、AST102は週ごとに持ち回りのチェーンレクチャー方式をとっています。TutorialはLectureまた指定のリーディングで学んだことを持ち合って、内容の確認や自分の考えを伝える授業です。Tutorの指導のもと、生徒が中心となって進めていきます。ネイティブの生徒がほとんどなので英語のスピードが速く最初は議論についていくのが大変でした。

・テキストは大学がテーマに沿って論文を編纂したものを使用しています。毎週読む量が多いですが、Tutorialで必要となります。

・Lectureはレクトピアという大学のインターネットシステムで授業後に繰り返し聴くことができます。授業の理解に使っています。しかし、Lectureには出る必要はあります。

・ユニットガイドは最初のLectureあるいはTutorialで配られるもので、このガイドを元に日々の勉強をします。毎週の授業のテーマ、勉強の目標、Study Question、授業計画、課題のことなどが書かれており、とても役にたつガイドとなっています。

・課題提出には二つの方法があります(授業によって異なる)。一つはLMSという大学のポータルサイトから送る方法です。LMSにはTutorとの連絡のやりとり、生徒間同士の議論・質問の場所も設けられています。もう一つは提出ポストに提出する方法です。どちらの方法もユニット指定のCoversheetを付けて提出します。