①カルチャーショックについて
今月は、中国でのカルチャーショックについて書きたいと思います。まず、皆さんも一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、「中国ではYouTubeやInstagramが使えない」という問題です。実際のところ、これらのアプリはVPNを使用すれば普通に利用できます。VPNとは「Virtual Private Network」の略で、インターネット通信を暗号化して海外のサーバーを経由することで、アクセスを可能にする技術です。しかし、接続が不安定な時もあり、少し不便に感じることがあります。
中国ではSNS規制がある一方で、小红书、抖音、微信(WeChat)などの独自のアプリが発展しており、多くの人々の日常生活に浸透しています。夏休みに日本に一時帰国した際には、VPNを使わない生活がいかに快適かを改めて実感しました。
また、中国の人々はとても親切です。例えば、知人と道に迷った時、通りすがりの人が一緒に目的地を探してくれたことがあります。また、タクシーの運転手が日本人であることを知ると、「少し日本語を教えてほしい」と話しかけてくれたこともありました。こうしたエピソードから、中国人も日本人と同じく、優しい人もいればそうでない人もいるということを実感しました。
一部の人が目立つ行動をするため、中国人は特徴的だと感じる人もいるかもしれません。しかし、人口が多い国では、目立つ人が多いのも当然だと思います。こうしたことを理解し、私は中国で良い意味で多くのカルチャーショックを受けることができました。
②旅顺日俄监狱博物馆での体験
先日、韓国人の知人と一緒に「旅顺日俄监狱博物馆」に行ってきました。皆さんはこの場所をご存じでしょうか?私も中国に来るまで、正直に言ってこの施設については聞いたことがありませんでした。少し歴史を振り返ってみましょう。この博物館は、1904年から1905年にかけて起きた日露戦争の一環として、日本とロシアの兵士が捕虜として収容されていた場所です。戦争後、この監獄は日本に管理され、捕虜たちは過酷な扱いを受けていたと言われています。
実際に博物館を訪れてみると、展示の中で捕虜に対する人道的な扱いの欠如や戦争の悲劇を強調する内容が多く、戦争の深刻さを改めて感じることができました。特に監獄内の再現が非常にリアルで、捕虜がどのように監禁され、どのように過ごしていたのかを身をもって知ることができました。この施設は、韓国人観光客にも非常に有名な場所であることを実感しました。その理由は、ハルビンで伊藤博文を暗殺した安重根が、ここで処刑されたからです。
私は以前からこの博物館に行きたいと思っていましたが、どこか踏み切れない部分がありました。しかし、ついに勇気を出して行ってみることにしました。博物館内では、韓国語、英語、中国語で説明があり、日本語の説明はありませんでした。しかし、安重根に関する展示だけは、日本語の説明もあり、正直なところ、その内容が印象的でした。ここでは、安重根の行動が正当だったという点が強調されているように感じました。
また、処刑場にも足を運びましたが、その場所に入った瞬間、空気が一変したような気がして、思わず鳥肌が立ちました。あの場所で過去に命を落とした人々の苦しみや悲しみを感じ取ることができ、言葉では表現できないほどの重い空気が広がっていました。
この博物館を訪れて、私は歴史の重みを感じると同時に、戦争の悲劇がどれほど深刻であるかを改めて実感しました。また、過去の出来事をしっかりと学ぶことの重要さも痛感しました。心に残る体験となり、何かを言葉にするのは難しいですが、この場所で感じた感情は一生忘れられないでしょう。