Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2025年10月号 社会学部 R.N

今回は環境、オーロラ体験について記載します。

【環境】

現在、私はフィンランド人の学生2名とシェアアパートで共同生活を送っています。1人のフラットメイトは地元に帰省することが多いのか、顔を合わせる機会は少ないですが、もう1人のフラットメイトとは日常的に挨拶や短い会話を交わしています。彼女はとても親切で、フルーツや手作りのお菓子を分けてくれるのです。この交流は私の留学生活において非常に大切なものになっています。

住居の設備面では、トイレとシャワーのスペースが完全に分離している点がとても快適です。私の申し込んだアパートは家具付きではなかったので、生活に必要なものをそろえるのに少し苦労しました。費用を抑えるためにセカンドハンドショップ(中古品店)を巡り、家具を集めました。部屋にインターネットはついていませんが、追加料金を払ってつけることができます。私はスマホを無制限のプランにして、スマホからテザリングし、家でパソコンを使っています。

 アパートから大学までは、徒歩で約45分、バスを利用すると約20分かかります。この街では自転車通学をしている人が多い印象ですが、私は徒歩通学を選んでいます。その理由は、単に「歩くのが好き」ということに加えて、日々変わる街並みを楽しみたいからです。紅葉が色づく様子や静かな住宅街の風景など、歩くたびに新しい発見があるのです。美しい現地の景色に親しみを感じるようになった一方で、来年同じ景色を見ることができないと思うと少し寂しくなります。

 

【オーロラ体験】

 私が留学先としてフィンランドを選んだのは、私の中にある北欧のイメージがオーロラであり、「実際にこの目でオーロラを見る」と中学生の時に決心していたからです。これが留学の最大の動機だと言っても過言ではありません。今回は9月末に見たオーロラについて話します。

 私が初めてオーロラを見たのは9月末の夜でした。ふと窓を見ると、夜空に何かが揺れていました。それがオーロラかもしれないと直感し、反射的に外に飛び出しました。比喩的な表現として聞いたことがあっただけの「オーロラがカーテンのように揺れる」という言葉の意味が分かりました。生まれて初めて見たオーロラは私の想像をはるかに超えるものでした。想像していた以上の速度で色も形もみるみるうちに変化し、私はその壮大さと美しさに圧倒されて声が出ませんでした。寒さも気にならないほどに見入っていました。夏の大三角の真ん中を突き抜けて、空を横切るあのオーロラを私は一生忘れないと思います。

 以前、フラットメイトに「オーロラを見たい」と話した際、彼女は「見られるよ」とごく普通に答えてくれました。それは彼女たちにとってオーロラは特別なものではなく、日常的なものだからなのでしょう。これを聞いて、私は不思議な感覚になると同時に、羨ましいと思いました。これが一か月前の話です。今はこの環境に慣れている自分に気付きました。今見ることができているオーロラや壮大な星空を大切に見たいと感じたし、私自身がこの環境を羨ましがっていたことも忘れてはいけないと思いました。自身が憧れていた日常の中で生活しているのだと自覚しなおすことができました。

 

↓ 紅葉

 

↓ オーロラ