①カルチャーショックについて
ソウルに来てから日常の中でいくつかのカルチャーショックを感じました。その中でも特に印象に残っているのは、街での人々の歩き方と公共交通機関での席の使われ方です。
まず驚いたのはソウルでは歩きながらスマートフォンを見る人が非常に多いということです。京都でも歩きスマホをする人はいますが、韓国ではその割合がはるかに高いように感じます。人々は画面に集中したまま速い速度で歩くため、ぶつかってしまう場面も少なくありません。私はもともと歩くときは前をよく見るようにしていますが、ソウルに来てからはさらに注意を払うようになりました。自分がスマートフォンを見ないようにするだけでなく、周囲の人々の動きをよく観察して、安全に歩くことを心がけています。
もう一つ印象的だったのは、地下鉄の優先席や妊婦配慮席です。韓国の地下鉄では、こういった席が必ず設けられており、車内が満員でも空いたままになっている場合が多いです。初めは「せっかく席があるのに誰も座らないのはスペースの無駄になる」と感じましたが、必要とする人がいつでも安心して座れるように空けておくという意識は、社会全体で高齢者や弱者を助けるという儒教的価値観の延長のようにも思われます。
ソウルでの生活を通して、このように表面的には似ている生活の中にも文化や価値観の違いが確かに存在することを実感しました。
②カフェ・コーヒー文化について
ここに来てからソウルのカフェ文化の発達ぶりにとても驚きました。京都でもカフェは見られますが、ソウルではほとんどの通りに一軒以上あるのではないかと思うほどです。街を歩いているとスターバックスやEDIYA COFFEEなどのチェーン店を頻繁に見かけ、どの店も朝方には行列ができていることが多いです。夕方には中で勉強をしたり休憩したりと、カフェは日本のそれよりも人々の生活に溶け込んでいるように思います。
もう一つ印象的なのは、アイスコーヒーの値段が非常に安いことです。コンビニやチェーン店では一杯1000ウォン台で買えることもあり、そのためか、大学のキャンパス内でもアイスコーヒーを片手に歩いている人をよく見かけます。季節に関係なく冷たい飲み物を好む人が多いのか、渡韓8ヶ月経つ今でもホットコーヒーを持ち歩いている人は見たことがありません。またほとんどのカフェではキオスク(自動注文機)を使って注文するのが一般的です。韓国語が完璧でなくてもスムーズに注文でき、人とのやり取りを最小限にできる点もかなり快適です。
このようにソウルのカフェ文化は効率性と実用性に特化していると感じます。安くコーヒーを買える環境は、忙しい都市生活の中で人々にとって大切なエネルギー源になっているのだと思いました。