Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東国大学校
2010年9月号 文学部 K.S

1. 授業紹介②

 今学期私は専攻科目2つと一般教養科目を1つ受講しています。

 まず、一つ目は『価値教育論』という授業について。教育学を専攻している私は、せっかくなので日本で学んだことのない授業を取ろうと思いました。この授業は、美学的観点から教育を見ていこうという授業で博物館や美術館、そして小・中学校など、実際の教育現場でのチーム実習を通じて美学的教育を学んでいく授業で、今学期東国大学でも初めての取り組みだそうです。専攻科目というだけあって聞くというよりは、積極的な授業への参加を求められています。とても難しいので苦しんでいます!

 次に『生活指導の理論と実際』という授業について。私は日本で教職を取っているのですが、この授業のタイトルに惹かれ受講することにしました。この授業もまた発表や討論をする機会が多く、ついていくのに必死です。

 最後に一般教養科目の『韓国史の理解』という授業です。教養科目に関しては日本の授業とそれほど変わりはありません。発表・討論よりは講義主体の授業がほとんどです。ただ語学堂(韓国語クラス)の授業とは違い、先生の話す速度や語彙のレベルが格段にアップしています。ついていくのは難しいですが、聞き取り能力のレベルアップには必ずつながると思います。

 先学期に語学堂6級を修了しましたが、それでも韓国語での討論や発表はやはり難しいです。語学堂の授業だけでは現地の学生と同じ環境で学ぶ機会はありません。交換留学生ということだけあって先生や、学生からの配慮はある程度してもらえると思います。授業を受ける際に肝心なことは事前に先生にコンタクトをとり、授業を受けたいという気持ちや自分の韓国語のレベルや知識などをあらかじめ伝えておくことです。ただ一番大事なことは、難しくても挑戦してみようという気持ちです。語学堂だけでなく大学の授業をとろうという強い気持ちが韓国語のレベルアップにも、自分の成長にもつながると思います。せっかく韓国に来ているのでひとつでも大学の授業を受講することをお勧めします!

2. 治安、危険を感じたこと、トラブルについて

 危険を感じたことはないのですが、日本との違いを感じたのは駅や電車の中で物を売ったり、お金を乞うひとがよく見かけられます。びっくりしたのは観光地で有名なミョンドン(明洞)に行ったときに腰から下がない人が、スケートボードに身体を乗せて手でこぎながらお金を集めていたことです。初めは私もお金を渡そうと思っていましたが、韓国の友達に「キリがないし、バックに大きい宗教団体や集団があってそういうことをさせているんだよ」と言われて止められました。日本が特別治安の良い国であるとよく聞きますが初めて見たときはショックでした。

 あと、宗教の勧誘がとても多いことです。韓国はたくさんの宗教が信仰されている国です。留学生は韓国語をよくわからないと思っているのかとてもしつこい勧誘が多いです。対処法としては完全に無視するか「興味がない」「必要ない」とキッパリことわることが大切です。とくに日本人は断れないという認識が韓国では強いので気をつけましょう。

3. 自由テーマ(江華島について)

 週末を利用して韓国の西北部に位置する江華島に行ってきました。

 江華島は韓民族の始祖といわれる檀君王の建国神話があり、高麗時代には都にもなった韓国第5の島です。朝鮮王朝末期には開国を迫る列強と対峙した要塞などの史跡には韓国の数々の歴史が詰まっています。『コインドル』と呼ばれる支石墓は世界文化遺産に登録され、海産物や高麗人参が有名です。

 ソウルの新村バスターミナルからはバスが10分間隔で出ており、江華島ターミナルまで1時間半ほどでつきました。ターミナルから東側には歴史博物館など歴史的な遺跡が多く、西側は海産物が豊富で水産市場や店がたくさんありました。基本的にソウルは内陸部なのであまり新鮮な魚は食べられません。韓国に来て久しぶりにとれたての魚や貝を食べることができてとてもよかったです。

 江華島には日本人はあまり来ないみたいで、私たちが日本から来たと伝えるととても優しくしてくれました。島というだけあって人々がおおらかで優しい印象でした。ただ日本語はほとんど通じないようです。

 ほかにも歴史的な建築物、遺跡があり、韓国の歴史を肌で感じ取ることができました。ソウルからも近いので日帰りでも十分楽しめると思います。