東亜大学では、一般の学部生の休み期間と私たちの受講している語学堂の休み期間が異なります。学部生は6月の半ばに期末試験を受けたあと、2か月半の長期の休みがありますが、語学堂は1年間に4つのセメスターにわかれており、1つのセメスターが終わるごとに3週間の休みが与えられます。ですので、今回の夏学期は8月の中旬まで授業があり、実質夏休みは9月の初めまでの3週間です。 東亜大学の寄宿舎は、お盆の時期に2週間ほど閉寮期間があります。その時期も寄宿舎に住みたい学生は、1日に1万ウォン(約700円)を出せば住むことができるのですが、断水があったり寄宿舎と駅を循環するスクールバスが運行を停止するなど、不便な生活を強いられます。そのため、その時期には一時帰国をする学生が多いということだったので、私も10日間ほど日本に一時帰国をしました。韓国での生活に多少疲れていたので、日本の食べ物を食べたり久しぶりに友達に会うなどして良い気分転換ができました。
夏のプサンは、日本の福岡と同じような気候だと言われます。最高気温は暑い日でも33度ぐらいなのですが、日差しが強いので私は昼間はなるべく外出しないようにしていました。寄宿舎の部屋にあるエアコンは共通で管理されているため自分で温度調節ができず、全く効かなくて暑かったり、逆に効き過ぎて寒くなったりと大変でした。プサンは海が近いため常に風が強いので、木陰にいると少し涼しく感じられました。6月の終わりから7月にかけては梅雨の時期ですが、今年は梅雨が短く、雨はあまり降りませんでした。しかし、晴れていても突然雷雨になったり、横殴りの激しい雨が降ることもありました。
交換留学や私費留学で東亜大学に留学している外国人留学生たちは、この夏学期までを受講して母国に帰るという人もたくさんいました。その人たちと最後にパーティーをしたり、一緒に食事に行ったりと、いろいろな思い出を作りました。みんなが帰ってしまうのは寂しかったですが、今後も連絡を取り合おうと思います。
この夏休みを利用して、私はプサンの観光名所に行ったり、ソウルに遊びに行ったりしました。まず、プサンの有名な場所といえばヘウンデという海水浴場なのですが、夏ということもあり砂浜一面にパラソルが立てられ、人もものすごく多かったです。その近くにはプサンで最大の水族館もあり、展示に様々な工夫が凝らされていて、つかの間童心に戻ることができました。
また、プサンとソウルをつなぐKTXという列車に乗り、2泊3日でソウルに遊びに行きました。KTXは、日本の新幹線のようなもので、この列車を利用すると、片道4000円ほどで2時間半でソウルに行くことができます。ソウルはプサンと異なり、人が多くてとても混雑していました。特に、ソウルの中心に位置するミョンドンという繁華街には日本人観光客が多く、まるで日本にいるかのような感じを受けました。飲食店や化粧品店ではほとんどの店員が日本語で話しかけてきました。これはプサンではあまりないことなので、驚きました。
私は韓国の歌手や俳優などの芸能人に興味があるため、芸能人が行ったことのある飲食店などを巡ってみたりもしました。ある芸能事務所の前を通りかかったとき、運よく最近人気のある歌手のひとりが事務所から出てきたところに遭遇し、とても嬉しかったです。また、ソウルでは様々な展示会や施設があるため、それらにもいくつか行ってみました。ソウルならではの体験をたくさんすることができて、とても楽しい時間を過ごせました。
また、私は普段プサンで生活しているのでプサンの方言に慣れていたのですが、ソウルの人が話す言葉はアクセントや抑揚などがプサンの方言と違い、新鮮に感じられました。 ただ、ソウルは遊ぶ所が多くて楽しいのですが、人が多く雑然としていて暮らしにくいと思いました。ソウルは雰囲気が東京のような感じですが、プサンは大阪のような印象です。同じ韓国なのですが、都市によってだいぶ違う特色があるので、韓国に興味のある方はソウルだけでなくプサンにも足を運んでみてはどうでしょうか。