Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2013年4月号 経済学部 H.H

◆授業紹介

授業は中国語のレベルによって初級一・二・三、中級一・二、高級一・二の7段階に分けられています。各レベルごとに2~3クラスあり、私は現在、初級三の二班に所属しています。

初級三には读写・口语・泛读・听力の四つの授業があります。读写とは教科書の読解を進めていく授業で、教科書本文の単語・文法の説明が主な内容です。ですが、ノートを取るだけの単純な授業ではなく、授業中に出てきた文法表現を使った口頭での作文を、何回も当てられるので、退屈することはありません。

口语は文字通り口語を学ぶ授業で、主に日常会話に使う表現を教わります。生徒同士での簡単なディスカッションも行われるので、喋る力を伸ばすことが出来ます。

泛读は读写と同じく読解の授業です。ただ、細かい内容まで説明する读写とは違い、少し難しい文章であっても、「おおまかな意味を把握する力」をつけることを目標としています。ですので、教科書本文に意味の知らない単語がしばしば出てきますが、それらをいかに読み飛ばして読み進めるか?といったことを教わります。

听力とはリスニングの授業をさします。おそらく日本人にとって、一番難しいのがこの授業でしょう。実際私自身、最初の間あまり授業の内容を聞き取れませんでした。ですが生徒が詰まった箇所は、先生が何回もリスニングの音源を流しながら解説してくれますし、授業後の質問にも丁寧に答えてくれるので、着いて行くことが出来ます。今は以前と比べて、聞き取れることが多くなってきています。

 

◆分からないことだらけ、だからこそ面白い!中国

中国に来た当初、何をするにもやり方が分からないし、言葉が通じない、というのは大きなストレスでした。しかし、ある程度暮らし方が分かってくると、今度はその「分からない」が大きな楽しみとなります。今回はその一例として、大学内の食堂「麻辣烫」での話を書きたいと思います。

昼ごはん時に、日本人の友達と大学構内を歩いていると「麻辣烫」の看板が目に入りました。文字通りマーラータンの店で、実際に店内では客がマーラータンを食べています。当然、私たちもマーラータンを食べたいと思い、壁に張り付けてあるメニューからそれらしきものを選んで注文するのですが、一向にマーラータンが出てきません。その後、数日にわたってその店に通ったのですが、四回目の来店でやっと、マーラータンを注文するには、メニューとは別においてある専用の紙に書き込む必要があることに気づきました。

しかし、それだけでは満足の行くマーラータンは出てきません。マーラータン専用の紙には、沢山の食材の名前が書いてあり、自分がマーラータンに入れたい食材の横に鉛筆でチェックを入れていきます。ですが当然、中国語で書かれているため、いったいどれが何の食材なのか分かりません。もちろん電子辞書を持ち込めば解決するのですが、それでは面白くないので、私たちはひとつずつ試していくことにしました。

最初に「麻辣烫」に入ってから約三週間たった頃、私たちはようやく満足のいくマーラータンにありつくことが出来ました。ここに至るまでに友達と手分けして食べたマーラータンの数は実に約20杯です!日本でもしこのようなことがあったら、ただただ面倒くさいだけですし、もそもそ途中であきらめているでしょう。ですが、こういった日常での些細な出来事を楽しめる事こそが、留学をしないと出来ない、大切な経験であると感じています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大学構内にある「麻辣烫」                            研究中のマーラータン(今後もっとおいしくなります)