Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

クワントレン・ポリテクニック大学
2010年10月号 経済学部 S.S

授業について①

私は現在ELSコースの授業を2つ受講しています。今回はEnglish For Academic Purposes (Level 1) という授業を紹介したいと思います。この授業では主に文法・Writingを学びます、またアカデミックな内容を学習するための下積みのクラスなので単語などは少々難しいものも覚えていかなければなりません。文法は中学生レベルで習うような範囲から始まりますので、日本人の学生は文法のセクションではあまり苦労しないのではないでしょうか(しっかりと文法を勉強している人に限るのはいうまでもありませんが)私自身は文法がまだあやふやで不確かな部分もあったので自分の知識の再確認になって良いと思っています。また、その日学んだ文法事項をクラスメイトと会話形式で復習するので、実際使うことによって、より自分の知識にすることができます。次にWritingですが、Writingはまず基礎として文書の書きだし(Topic Sentence)、結論(Conclusion) 、文章の展開のさせ方、接続詞の種類等を教わります、また週末前の授業で毎回プリントをもらい、sentenceを結合させる練習を何度も何度も行います。そして、writingの小テストも1か月に一回の頻度で行われます。クラスメイトは中国人、中東系、アフリカ系など実に様々な人種の方がいます。このような環境下で勉強や共同でなにかをするということは日本ではめったに体験できないと思います。

カルチャーショックについて

日本とは遠く離れており文化も違うのでそれなりのカルチャーショックはあるのだろうなと覚悟していましたが、いざ目の当たりにすると少し腰が引けてしまいます。

まず、お店などですが、お客さんと店員さんが気軽に挨拶し、かなりフレンドリーに会話をします。こういったくだけた感じの接客も日本人からすれば珍しいでしょうがなんだかリラックスできて良いのではないでしょうか。しかし、接客については良いことばかりではありません。悪い店員さんにあたると、商品は雑に扱われますし、あまり愛想もよくありません。こういうことを経験すると日本式の接客がいかに丁寧であり、普段接客を受ける私たちは恵まれているかということがより実感できます。

次に公共施設についてですが、電車やバスの中の清掃があまり丁寧にされていません。ゴミなどが落ちていたり、窓ガラスに落書きがされていたりするバスもあります。建物の内部や公共施設は綺麗といった日本の感覚でいましたので、これには少々面食らいました。

次に町の人々です。私が住んでいるSurreyにはインド系、中国系、白人の方など様々な人種が住んでいます。特にインド系の方が多く、外に出かければ見かけない日はありません。日本では日本人以外をみかけることが少ないので、こういった多民族が暮らしている環境に慣れるのには少し時間がかかりました、また、心細さを感じることも多かったです。

中国との関係について

ある日、インターネットで現在問題になっている日本と中国の領土問題(尖閣諸島)についての記事などを読み両国の緊張が高まっていることを知りました。私のクラスメイトには中国人の方が多く、よくカフェテリアなどで昼食を取ったりします。中には日本のマンガやアニメが好きな人もいて、たまに好きなマンガについても話したりもします。ある日、一人の中国人の友達と日本と中国の関係性や現在の領土問題について話をする機会がありました。日本政府や、中国政府それぞれの問題点などお互いの思っていることを言い合い、その友達の意見と私の意見は結構近いこともあり、お互いスムーズに意見を言い合うことができました。私は以前は中国という国や中国の方には、あまりいい印象を持っていませんでしたが、個人対個人での付き合いを経験すると、その国という一つのくくりで見るのではなく、どの国にも悪い人もいればよい人もいるということを実に感じさせられました。この考え方だけで今の日本・中国の問題や、国と国との関係や付き合い方を語ることはできないとは思いますが、自分の考え方が変わる要因にはなりました。また、他の国へ行き現地で学ぶということは、その国の自分の興味があるものだけを摘むのではなくこういった多くの国の人々のことや、文化も学べる機会があり、また学ぶべきであるということを再認識しました。