日本から持ってきてよかったもの
正直言ってこれといった特別なものはありません。上海にはたくさんの日本人が在住しているので日本人街といわれる場所があり、その場所以外でも日本製の商品や食料は比較的簡単に手に入ります。日本のダイソーなどもあるので(10元ショップですが実質200円くらい)生活に必要なものは日本で買うより少し高いですが着いてからでも充分揃いました。ですがやはり中国に限らず海外なので持ってきてよかったものはパソコン、電子辞書、コンタクト(液はこっちで買える)、メガネ、化粧品や常備薬、あと旅行好きの私にとっては地球の歩き方です。夏休みの旅行ではほんとうに役に立ちました。あと、わたしはあまり気になりませんでしたが中国の水はあまりいいものではありません。シャワーの水が合わなくて髪の毛が傷んでしまったと聞いたことがあるのでデリケートな人はせめて普段から使っているシャンプーやリンス、トリートメントを持ってくることをおすすめします。そして、わたしはこっちへ来て自炊をしていますが、個人的に日本で使っていた調味料をそのまま使いたかったので後で日本から送ってもらいました。海外ではどこでもだと思いますが、やはり日本のものを外で手に入れようとすると高いです。自炊がしたくて荷物に余裕があるならかつおだしなどもっていくと役に立つと思います。わたしは日本の料理を紹介したいと思っていたのでお好み焼きを作るセットをもってきました。気軽に紹介できるものなので、もってきてよかったです。(こっちでも買えますが高いので、、、)
最後に以外といらなかったものは、中国の場合、携帯式の充電器とマスクです。携帯式充電器は中国だと日本で買うより安く買えます。しかしあまりにも安すぎると長持ちしないかもしれません。マスクはPM2.5対策でたくさん持ってきました。ですが実際、街中は留学生を含めてマスクをしている人はあまり多くありません。根本的に上海の場合ですが空気は気になるほどひどくありません。しかしもとからアレルギーを持っている人など空気に敏感な人はマスクを持参するなど対策する必要があると思います。
夏休みの国内旅行
6月の終わりから一ヶ月ほど中国国内旅行へ行きました。上海からまず雲南省の昆明、大理、麗江、香格里拉へ行き、そこから四川省の成都、九寨沟と黄龙、さらに西安、最後に北京という南から北へ向かうルートで回ってきました。中国は本当に広いため、気候も場所によって違ったり、移動も大変で途中で体調が悪くなったり、またこの留学先で出会った国の違う友達と旅行をしたので特別な楽しさと時にはしんどさといろんなことがありました。しかしこの旅行で同じ中国でもどの場所も全てにおいて違いがあり、今まで私が知っていた中国というイメージからかけ離れたところもあれば、中国らしい中国、たくさんのものを見て感じることができました。中国といえば北京や上海が旅行先のイメージとして強いですが、他にも魅力溢れる場所がたくさんあります。今回は私が訪ねた大きく分けて4つの場所の紹介をしたいと思います。
雲南省
東南アジアに隣接する中国南方に位置する雲南省。一年中過ごしやすい気候で自然溢れる場所、空気がとにかく綺麗。中国人にはもちろん、近年外国人からも旅行先として人気になりつつある場所である。じゃがいも、きのこが有名で、料理の味付けも日本人好みと言われており、辛くなく甘くない、素材を活かした味付けで、期待を裏切らない美味しさでやみつきに。また、個人的に民族衣装や雑貨に興味があったというのもあって、25の民族が集まっていると言われるここ雲南省では普段から個性的な民族衣装を着た人が街へ果物や布を売りに来たりしていて、私にとってわくわくが止まらない場所でした。雲南省の民族について知るために昆明にある民族村へ行くのはとてもおすすめです。また大理や麗江では古城がにぎやかでたくさんの観光客であふれています。香格里拉ではチベットの雰囲気を身近で感じることができ、纳帕海という湿原で乗馬を楽しみました。その場所で見た虹が今でも忘れられません。
四川省
四川と聞くとやはり辛いというイメージが出てくると思います。それは正解です。街中に売っている小吃といわれる軽食も辛めの味付けで、辛いのが苦手な人には少し厳しい場所かもしれません。成都では麻婆豆腐第1号店へ行き本場の麻婆豆腐を食べてきました。香辛料の効いたあんなにおいしい麻婆豆腐は人生で初めてでした。そして本場の担々麺にはスープがありません。となりに座っていた見知らぬおばちゃんと話していて日本の担々麺にはスープがあるよというと驚いていました。四川省の料理は辛いものも辛くないものも本当に全部がおいしかったです。そして、料理ももちろんですが本当の目的は世界自然遺産の九寨沟と黄龙へ行くことでした。(写真は九寨沟)成都から飛行機でもいけますがお金の節約のためにバスで9時間かけ九寨沟へ。天気にめぐまれ、九寨沟と黄龙どちらも満喫することができました。さすが世界自然遺産。ほんとうに絶景で、観光客もたくさん。そして驚いたのはゴミが全然落ちてないのです。日本では当たり前かもしれませんが中国の観光地でゴミが散らかっているのは珍しくないことなのです。このことが中国全土に広まるのも時間の問題かもしれません。そして九寨沟付近の観光地でない場所では未だに一夫多妻制の制度が残る藏族の暮らしを見ることができます。空港までの帰り道、あまりにも外の景色が綺麗で途中下車し、おいしい空気と青空と山に囲まれたあの感覚を感じた時生きててよかったと思いました。
西安
西安といえば誰もが一度は教科書で見たことのある兵馬俑が有名です。他にも明の時代に造られた長城が西安の中心を囲むように残っていて西安の街並みを眺めながらその長城をサイクリングすることができます。その他にも西安は歴史のある街でたくさんの貴重な建造物が残っています。歴史好きにはたまらない場所でしょう。そして西安の中心に回族街という商店街があります。名前の通り回族というイスラム系の民族が経営しており、ここには宗教の関係があって豚肉とお酒が売っていません。ここでは羊肉やビャンビャンメンと言われる西安地域で有名な料理を味わうことができます。ビャンビャンメンは幅広の面で全部が一本の面になっているものでうどんのような食感の面です。そしてこの料理を漢字で書くととても画数の多い面白い漢字で表記されます。これは中国一画数の多い漢字です。
北京
やはり中国の首都。さらに綺麗な標準語で全ての会話が授業のように感じました。私の中で北京は政治の中心であるのもあってとても堅苦しいイメージでしたが、出会った中国人は皆優しく外国人に対して寛大な温かい街でした。北京には是非訪ねるべき魅力的な場所がいっぱいあります。特に頤和園といわれる大きな公園のような観光地がありますが、北京に行く際にはぜひ立ち寄ってほしい場所です。ここでは観光客だけでなく近所の人が集まる憩いの場所で、彼らを物珍しそうに見る観光客の私たちに気楽に話しかけてくれる温かい人柄を感じました。また、北京ダックを食べたり、万里の長城へも行きました。北京には老若男女全ての人にとって楽しい場所がたくさんあると思いました。
全ての旅行にかかった費用について、時間のことも考えて一番安い行き方ではありませんが飛行機、寝台列車、移動のタクシー全ての交通費と宿泊費(だいたい一泊800円から1500円ほど)つまり絶対必要だった費用が10万ほど、入場料や拝観料が5万ほど。(九塞沟と黄龙だけでも1万円程)その他食費が5万ほど。食事の価格は場所によってそれほど差はありませんでしたが、名前の通った比較的いいものを食べたりもしていたので少し高め。
全部を終えての感想として、北京や大都市を除くと正直中国語ができないと個人で行く中国旅行は厳しいのではないか、と同時に中国側も観光客(外国人)に対する対応の仕方に改善の余地がまだまだあるのではということを感じました。標準語の中国語を勉強していて、たとえ通じたとしても相手の話す中国語が聞き取れないことが多々ありました。中には標準語を話せる人がいましたが、あくまで標準語であり日本語や韓国語を話せる人と出会うことはほとんどありませんでした。私たちが日本語や韓国語を話しているのを聞いてその言語を中国の中の他の地域の言葉だと勘違いするくらい、中国だけでも広く言葉が違うという事実を目の当たりにしました。彼らにとっての日本人や韓国人まだまだ珍しく身近な存在ではないのかなと感じたのが正直な感想です。つまり、私たちもこうやって旅行でたくさん新しく知ることがあり、一概に中国人とはこういうものだと定義できないのはもちろん、彼らにとって同じアジアでも知らないことがたくさんあるということです。そしてそこから考えられる問題は、そんな状況の中で報道される国家間のあれこれが簡単に市民の中にいいものも悪いものも印象づきやすいということです。旅行中に日本人だからといって嫌な態度をとる中国人は誰一人といませんでしたが、ほとんどの人が日本人や韓国人を珍しがり、時には一緒に写真を撮ってほしいと頼まれたり、5年前に出会った一人の日本人が忘れられないという話をしてくれたり、、、。
今中国ではドラえもんがほんっとうに流行っています。どこへ行ってもドラえもんに関わらず日本のアニメは受け入られていました。そのような文化が国と国をつなぐ一つの手段になっているんだと思うと不思議な気分でした。
夏休みが終わると残りは一学期だけ、あっという間に留学が終わってしまいます。旅行を終えて中国に対する見方だけでなく自分の中でも変わるものがありました。残りの期間で語学はもちろん、やるべきこととやってみたいことを今という時間を贅沢に使い全力で楽しみたいと思いました。