Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

オーフス大学
2016年4月号 文学部 M.T

現地の学生・友人

オーフス大学には、高校を卒業してすぐに大学に入学する学生もいれば、新しい学士を取得しようとする学生、職務経験を積んだのちに修士号や博士号の取得を目指すなど、多様な学生たちが在籍しているため年齢層がバラバラです。デンマークの大学は、一定の年齢層が集中するという認識がある日本の大学とはちがい、学費が無料であり返済不要の奨学金も給付されることも手伝い、いつでも入学でき、そしてそれが当たり前というイメージがあります。したがって同じ寮に住んでいる学生たちと仲が良くなるにつれて、その友人たちの以前の生い立ちを聞く機会が増え、いままで限定的な視野のなかで自分の将来を見据えていたのが一変、留学する以前では思いつきもしなかった可能性があらわれ、留学したのちに待ち受けている就職活動の戦略に幅を持たせることができるようになったと思います。しかしそれ以上に、年齢に関係なく、思い立った時に勉強したい、ある分野を学び極めたいという考えを常に持っているデンマーク人の学習意欲に、大学は遊んでなんぼという雰囲気が蔓延しがちな日本の大学に入り浸っていた私の価値観を改め、学ぶことの大切さを教えてくれたオーフス大学の友人たちにはとても感謝しています。

 

季節・気温・日照時間

日本よりも高緯度に位置しているデンマークは、日照時間が季節によってかなりバラつきがあります。デンマークに入国した8月20日に一日の感想として日記帳に記したことは「午前3時に日が昇り23時直前まで明るいのに、寒い」です。ヨーロッパに足を踏み入れたことのなかった私にとって夏の平均気温が35℃の日本から一気に平均気温20℃の国に来たときにこの現象を経験したことは、とてもめずらしい体験でした。冬になるにつれて日照時間が目に見えて短くなってゆきました。朝の9時ごろまで待たないと日が昇らず15時ごろには暗くなりかけるので、人によってはこの時期に鬱になる人もいるようです。朝8時開講であった講義が1時間繰り下げて開講するなどの措置が施されたこともありました。気温もみるみる下がり、ピーク時は体感温度-10℃以下まで下がり顔や首まわりの防寒具をきっちり装備しないと歩くこともままなりませんでした。冬休みが終わり、3月4月と経過していくにつれて日照時間も22時ごろまでは余裕で明るくなり、昼間は半袖で十分に活動できるようにまりました。ただ4月はまだ冬が上空に居座り続けているのか、突然ひょうが降ったり、昨日は半袖を着ていたのに今日はコートとマフラーを完備、というふうに奇妙な気候が続きました。デンマーク人がみな口をそろえて言うことは「デンマークは夏が一番たのしい」ですが、夏には蒸し暑い日本に帰国してしまうので残念です。