この1年を振り返って
実は、タイに来た理由がもう一つあります。ゲイとして日本で生きることに疲れて日本から逃げたかったからです。日本ではほとんどの友人は僕がゲイであることを認めてくれ、たくさんの友達に恵まれました。しかし、アルバイトや働いている方との交流をしているうちに”自分がゲイなのはおかしいのかな”ゲイであることを隠さなければいけないのかな”と感じることも多々ありました。親にもカミングアウトはしていなく、就活目前に控えいつの間にかその環境が苦しくなりタイに留学を決意しました。僕の中で一番大きくてほとんど公言していない志望理由です。タイでの暮らしは、僕が想像していた以上の良い環境、そして、人生を180°変える出来事ばかりで時には苦しいこともあったけど、それを覆すほどの大きな喜びが味わえました。素の自分を認めることの大切さと難しさ、己を貫き通す苦しさと喜び、将来を考える楽しさ、最終決断をくだすのは周りでは無く自分自身、それを教えてくれたのは、タイで出会った人たちでした。日本で知り得ないことを彼、彼女達は教えてくれました。本当に感謝しています。自分がゲイだから、何者だからという”呪縛”から完全に解き放たれることができ、今まで以上に自信をもって様々な活動も積極的になれ、就職活動も前向きに楽しくすることが出来るようになりました。日本に帰国するのは少し億劫ですが、自分を信じて次は日本を受け入れようと考えています。
帰国後どう留学経験を活かす予定なのか
この留学で学べたことは今後僕が生きる上でかけがえのない勉強でした。それは、大学で学んだマーケティング、タイ語などの”武器”ではなく、その武器の使い方を学べました。主に、私は大学でホスピタリティの勉強をし、ホテルで働こうと考えていたので、今ホテルへの就職活動真っ最中です。また、様々な業種の方と知り合うことができ、その方々からもオファーを頂き将来どの路線に進むかを模索中です。日本に帰国後は、最低半年間卒業単位取得ために大学に通わなければならないので大学、そして卒業後に向けた勉強を始めたいと考えています。またタイでの就職希望なので、日本でもタイ語を継続して勉強します。そして、自分が立派に働いて、家族全員をタイ旅行に招待したいなと考えています。10年後は自分でマネージメントをしてビジネスを始めたいと考えています。
海外での就活のあれこれ
誰もが始めに通る社会人への門戸。就職活動。僕は日本で就職活動をほとんどしたことも無く、友人からどのようなものなのかを聞くだけで日本との比較をすることは出来ませんが、僕が経験した就職活動を1つお話したいと思います。
ホテル志望だったのでどこか募集しているホテルが無いかと考えていたら、ホテルで働いている友人から1本の電話がありました。彼は、僕の留学先で卒業した日本人の男の子で、何でも今日本人スタッフを急募しているとのこと。ホテルがタイでの外資系だったので履歴書も英語。日本と違い手書きでは無く、ワードで好きに書く形式だったので、今まで型通りの履歴書を作っていた僕にとって少し戸惑った瞬間でした。どうやって履歴書かくの?と。
なんとか履歴書を書き終え、友人が履歴書を人事の方に送信してくれ、3日後に電話が。早々と面接の予定が決まり、一気に就活モードに。友人に髪型はどうしたらいいのか、服装はどうしたら良いのか、どんなこと聞かれるのかこと細かく聞きました。服装は日本で言われる就活スタイルという決まったものは無く、ただ、そのホテルは黒がメインカラーだから、黒スーツ黒髪ノーネクタイで来たら評価は上がるよ。とだけ言われ、面接内容も、”どうして当ホテルで働きたいの?”と聞かれるだけだと言われ、ある程度自分の志望理由や自己診断などを考え、面接に挑みました。
面接は、1対1で始めはホテルの人事部長。女性。30代
聞かれたことと答え
・どうしてここで働きたいの?→御社のホテルのユニークさに魅力を感じて
・将来のキャリアはどうしたいの?→最前線で接客を経験し、その経験をもとにマネージメント
・あなたはどういう性格なの?→よくも悪くも真面目
・お給料は15000バーツ基本給+5000バーツの住居手当だけどいい?→法廷最低賃金はいただきたいです。
部長→ソレっていくら?50000バーツでしょ?それは出来ないわ。あなたにはまだアルバイトで接客の経験はあれどキャリアはない。あなたの友達もこれと同じ給料よ?
僕→分かりました。
・他に質問は?→(お給料に関して質問をしようと思っていたので)大丈夫です。
次にレセプションのチーフリーダーの方と面接。女性。20代
質問と答え
・日本では何を勉強していたのですか?→主に国際文化を勉強し、国際政治を先攻しておりました。これにより、私は世界の動きをまなべ、また、課外活動の留学生寮でのチューター業やイベント開催、接客系アルバイト、今回の留学、を通じて様々な人と出会い、柔軟な考えを持てるようになりました。
・働けるとすればいつから?→今年の9月頃からです。
・何語がはなせますか?→英語、日本語、韓国語が流暢、タイ語少し。
・質問は?→(名刺をもらったので)後で、メッセージで質問します。
こんな感じでとんとんと30分もしないうちに面接終了。気合入れて行った割にタンタンとしすぎて拍子抜けでした。
結果は他に候補者がいてすぐに人が欲しいので今回は見送られました。ので、次の面接に挑戦すべく紹介受けたホテル全てに履歴書を送り、近々面接に行く予定です。海外の就活は日本の就活より形式は簡略化してるけど聞かれることは一緒だと感じました。
最後に
今まで読んでくださった皆様。そして、日本でサポートしてくださった国際部、国際文化学部教務課の皆様、僕の全ての友達、親戚、そして家族のみんな。この留学は皆様のサポート無くしては出来なかったことです。ありがとうございました。僕は本当に自分勝手ですが、僕なりに”わが道”を開拓していきます。これで僕のマンスリーレポートを終了させていただきます。
2月6日
国際文化学部 Y.T