Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東亞大学校
2026年6月号  国際学部 S.H

治安、危険を感じたこと、トラブルについて

日常生活における治安については、日本と大差ないと言えると思います。人口1000人あたりの防犯カメラ(CCTV)の設置代数が、日本が約40台であるのに対して、韓国では100台を越えます。そのため、深夜の時間帯や人通りの少ない場所でも、比較的安心して過ごすことができます。また、警察等への緊急通報用のボタンが街のあちこちに設置されており、デジタル社会であることを実感できます。
また、これはトラブルとは少し異なりますが、行政機関においてであったり食堂や交通機関、娯楽サービスといった日々の生活において、良くも悪くもそこで働くスタッフ、職員の裁量で比較的融通を聞かせてくれることが多いです。もちろんケースバイケースではありますが、本来はだめだけど上手くお願いすれば聞き入れてくれることもあれば、可能なはずなのに拒否されることもしばしばあります…以前、郵便局に電話番号を契約しに行った際、ホームページには13時まで受付時間と記載があったにも関わらず、12時40分に行ったら今から昼ごはんの時間だからと拒否されたことがありました。また反対のケースも多いです。
韓国で生活する上で、だめなはずだから…とすぐに諦めず、まずとりあえずお願いしてみる姿勢が大事だと感じました。特に日本人は、そういうことを言うのが難しい人が大半だと思います。もちろん明らかに相手の迷惑になるようなことはだめですが、そこは自分自身で判断し何か問題がある際は、“とりあえず”言ってみる姿勢は大事かなと思います。

 

韓国のMZ世代における政治観

2026年6月3日、韓国全国で地方選挙が一斉に行われました。31年ぶり歴代2位の投票率を記録し、2024年末の戒厳令をめぐる一連の政治的混乱が、今回の地方選でも有権者の投票行動をより一層押し上げた形になりました。また、投票の過程で全国の投票所で投票用紙が不足するというトラブルも発生し、選挙が終わり1ヶ月が経過した現在でも、連日ニュースで報道されている状況です。このように投票率の高い韓国ですが、若い世代においても政治に対する関心は日本と比較すると高いです。投票日当日には、投票用紙に押す判子を自分の手にも押して写真を撮る投票認証ショット(투표인증샷)が、私の友人のSNSでも多く見られました。
しかし、そんな政治の関心の高さとは反対に、多くの韓国人は自分の政治性向に関する話をかなりデリケートなものとして捉え、普段の会話の中で話題に上がることはめったにないように感じます。歴史的、地理的な関係、そして現代の社会の環境やそれに対する不満などが主な要因として、韓国では世代間、男女間、更には出身の地域によっても政治的性向に大きな違いが現れる傾向があります。それらの違いにより、政治的葛藤が生まれることを避けるために、互いに自分自身の政治的性向を明かさない人が、特に大学生などの若い世代では多いように感じます。実際に以前、私がサークルの部屋で数人の友人と政治に関する話を聞いていた際、別の学生が入ってきた途端、周囲がその学生の出身地をまず確認し、それから話を再開するという場面に遭遇したこともありました。
普段、日本のニュースで目にする韓国の政治イメージは、デモを行い、抗議をして、声を大きくあげるイメージが強いと思います。もちろん、そのように積極的に政治に参加する人々がいるのは確かですが、日常生活を送る上で多くの人は「個人の静かな選択」として政治と向き合っています。友人との関係にひびが入ることを恐れ、普段の会話では話題にはしない一方で、選挙、投票所というプライベートな環境で自分の意思を表示する。つまり、大声での主張だけが韓国人にとっての政治参加ではなく、複雑な政治的性向の構造下で日常の調和を守りながら、かつ投票を通じて社会への意思表示をするという姿が、現代の韓国の若者のリアルな一面のように見えました。