Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東国大学校
2010年10月号 文学部 M.T

■この1年を振り返って

3月に韓国に来て8ヶ月ほど経ち、振り返ってみて一番感じることは成長です。成長といっても、語学力だけではなく、積極性と自己表現の仕方が変わったように思います。

語学力に関しては、元々専攻の授業を聴きたくて渡韓したため、韓国語を必ず身に着けなければならないと思いました。しかし、私は日本で韓国語の勉強をしっかりしてこなかったために、初めの一ヶ月は韓国語に慣れることから始めました。とりあえず韓国人に会って、韓国語を使うようにして、友人と遊ぶ時も「これ何?」「こういう時どう言うの?」など、語学学校で習わないことを勉強するようにしました。やはり韓国語と日本語は似ている部分が多く、日常生活に支障がない程度までは早く習得できたと思います。後期に入って、専攻科目を履修していますが、前期に比べるとかなり韓国語の能力は上がったように感じます。

その他の点では、積極性と上手く自己主張する力が身についたと思います。韓国人が全体的に積極的で、自己主張をはっきりするタイプだとは思いましたが、寮にいるルームメイトをはじめとする他国からの留学生と触れ合う中で、日本人が特に自分を抑える性質であることがわかりました。そこでその性格は損をするのだ、ということもわかり、どうすれば上手くやっていけるのか、と悩みました。特にルームメイト(ルーマニア人)からは、「どうしてもっとはっきり言ってくれないの?」などと言われ、「そういう性格だからしょうがない」と思いストレスになることもありました。しかし、置かれている環境が変わり、はっきりとした自己主張が求められ、自分が変わらなければならない必要性を感じ、前に比べるとかなり積極的になれたと思います。

全体的に見ても、この一年を振り返ると、自分を見つめ直すいい機会になったと思いました。

■帰国後の予定

帰国後は最終学年ということもあり、就職活動を始め、そして卒業論文の制作に取り掛かりたいです。両方とも不安でいっぱいですが、この一年間で得たものを活かして全力で取り組みたいと思います。

■安東仮面舞踊祭り

今月の初めに、半島南東部にある慶尚北道の安東というところに行って来ました。安東は朝鮮王朝時代の建物が多く残っている土地で、儒教学者の書院などとともに昔の美しい風景が残っているまちです。その中でも仮面舞踊が有名で、毎年秋にそのお祭りが開催され、今回はそれを目当てに安東へ行きました。

10月の最初の土曜日、朝8時頃に語学学校の中国人の友人と待ち合わせ、東ソウルターミナルからバスで出発しました。韓国はソウルと地方を結ぶ長距離バスの運行がとても盛んで、安東行きは一時間に2・3本運行されています。ソウルから安東まではバスで3時間ほどかかりました。

12時前に安東に着き、早速「チムタッ」を食べに行きました。チムタッは甘辛く煮た鶏料理で、安東の名物料理になっています。友人はかなりその味が気に入ったようで、すごいスピードで食べていきました。(いつも中国人の食事のスピードには驚かされますが、いつも以上に素早く平らげていました!)

その後、仮面舞踊祭りの会場に向かいました。会場自体はバスターミナルから近く、開催期間の週末だけあってかなり人が多かったです。会場はとても広く、安東の特産品のブースや、仮面作り体験などたくさんのブースがあり、見て回るだけでも楽しいものでした。そして会場の至る所に仮面のオブジェや人形などがあり、会場の中心では様々なイベントが行われていました。

私はその中でも韓紙を使った仮面作りに挑戦しました。石で出来た土台に何度も紙を水と糊で貼り付け、最後は乾かし、土台からはずして40分ほどで完成しました。土台は10種類ほどあり、韓紙も様々な色・柄から好きなものを選べたので、オリジナルの仮面が作れ、とても満足しました。その後会場をぶらつき、祖父へのお土産に人形を買って帰りました。

時間の都合で、安東にある名所に行くことが出来ず、少し悔しいですが、楽しい旅になったので良かったと思います。また韓国に滞在している間に時間があれば、行ってみたいと思います。