授業紹介
韓国語を学ぶ語学堂の授業以外に、日本語日本文学科の日本文化史(2)という授業を受講しています。東国大学(おそらく韓国のほとんどの大学)では、授業の大半は週二回、一時間半ずつ行われていますが、私の受講している日本文化史(2)は週に一回3時間です。単位は3単位(前期)が振り当てられています。受講者数が12人と少ないため、教授の研究室で、机をかこみ、ゼミ形式で行っています。韓国人は意識が高いせいか、日本語日本文学科なので、受講者全員日本語を話すことができますが、授業の9,9割以上が韓国語で行われています。私がこの授業を受講するにあたって、韓国語の能力は足りていません。しかし、日本文学を学ぶ以外にも、韓国語に触れて、慣れる意味も込めて授業を履修しました。担当教授もそのことを理解してくれています。
日本文化史(2)という授業ですが、実際の中身は在日コリアン文学(ディアスポラ文学)について行っています。私は龍谷大学で国語の教職を取得しましたが、恥ずかしながらこの授業を履修するまで、ディアスポラ文学というものが実際にどのような物で、どのような位置づけなのか、知りませんでした。同じ日本語日本文学科でも国が違うと、違う視点から日本文学というものを見ることができるので、興味深く感じます。そういう意味でも、この授業を履修してよかったと思います。
カルチャーショックについて
韓国に来てからは、あらゆる面でカルチャーショックを受けています。そのなかでも、一番ショックだったことは、私の語学力、および語学にたいする意識の低さです。以前のMRでも紹介したとおり、オリエンテーションは英語で行われました。その時は、韓国であるのに、なぜ英語でオリエンテーションを行うのか、わかりませんでした。しかし、語学堂が始まってみると、英語は話せて当たり前の世界でした。語学堂で、私のクラスには14人生徒がいます。そのなかで英語が話せないのは私だけです。ほとんどの学生が英語だけではなく、母国語以外に2~5カ国語を話すことができています。大学で知り合う韓国人も英語を話せる学生がほとんどで、英語にとどまらず、日本語、中国語を話せる学生が多いです。どうして母国語以外に、たくさんの言語を話せるのか尋ねると、全員が口をそろえて「学校で勉強したから」だと言います。私も中学、高校、大学で英語は勉強しました。しかし、話せるというまでは至っていません。韓国では、高校から第二外国語が授業に組み込まれています。しかし、日本では第二外国語をするのは大学からです。私の場合、龍谷大学には英語専修クラスがあり、私は英語専修に属していたため、第二外国語をしていません。そのため、今回この留学で初めて第二外国語をやっていると言っても過言ではありません。
以上のことを受けて、語学にたいしては本当に大きなカルチャーショックを受けました。
自由テーマ
韓国の試験期間中の様子について述べようと思います。
日本の大学は前期と後期に一回ずつしか、試験がないのがほとんどですが、東国大学では、4月中旬から5月上旬あたりにかけて中間試験期間でした(講義は3月からはじまりました)。日本でも試験期間が近づくと図書館が混みますが、韓国はそれ以上に学生で図書館があふれています。図書館以外にも自習室がたくさんありますが、どの自習室も満席状態です。自習室によっては予約制で決められた時間しか居座れない場所もあります。試験期間が近づくと、図書館は24時間になり、寮の門限もなくなります。一日に何時間も本当に熱心に試験勉強をするので、テストが近いのかと思いきや、2週間後であったりと、韓国人の勉強に対する意識の高さを思い知らされました。
韓国は受験大国だと言われていますが、受験だけにとどまらず、勉強・学びに対する意識が本当に高いです。逆に、これだけ勉強熱心だからこそ、受験大国になるのだとわかりました。そのため、日本での生活と比較して劣等感のようなものを覚えますが、その反面いい刺激になります。