Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ハノイ大学
2023年 10月号 国際学部 K.Y

〈環境ついて〉

 

私の場合ではあるのですが、ハノイ大学の寮の家賃は一人あたり150万ドン(約9,200円)であったため(二人部屋)、たとえ部屋の至る所に蟻の巣があり、部屋の中を蟻たちが列をなし闊歩しようと、豪雨の際に窓から部屋に雨が入ってこようと、少しでも触ると皮膚が火傷したように爛れる「やけど虫」が枕元に姿を見せようと、私の一口残したバインミーに小さな虫たちが群がろうと、シャンプーの途中で水が止まろうと「まあここの家賃は1ヶ月1万円以下だしいいか。」というスタンスで特に気にせず過ごせていました。しかし、ルームメイトと生活リズムの違いなどからアパートに引っ越しすることになりました。生活リズムの他にルームメイトの信仰している宗教の都合上、朝昼晩と約1時間ほどお経の時間があったことが1番の理由です。退寮に至るまで、寮の管理人さんにpray roomの有無、空き部屋のpray roomとしての活用などの解決策を提案しましたが、思うようにはいきませんでした。しかし、そのおかげで現在は大学の寮と打って変わって、ジム・プール付きのホテルのようなアパートに住んでいます。ベトナムの物価は日本と比べ非常に安いうえに、ベトナムで知り合った現地の方とシェアハウスという形を取っているのでジムもプールも家具もついて1ヶ月450万ドン(約27,600円)です。大学のレポートでこのようなことを書くのは気がひけるのですが、自分の生活を作るのは環境であり、その環境を選ぶことができるのが自分だと私は思うので、もし寮の生活が少しでも合わなければ、即座に対処すべきであり、もし対処するのが難しいのであれば私のように新たに住居を探すべきだと思いました。

 

〈ハノイの空気について〉

 

ハノイ市では大気汚染が深刻な問題であり、大気汚染の程度を示す大気質指数が市全体で200を超え世界で最も空気が汚い都市に認定されました。その数値が表すにはハノイ市の空気は極めて健康に良くないという評価です。先日のニュースでは家の窓やドアを閉めるなどの対策のほか、外出を自粛する必要性についても勧告されていました。そのため体感7割くらいの人はバイクに乗る際、必ずマスクをしているように思えます。

実際にハノイに来てから青空というものをしっかりと見た記憶があまりなく、スモッグに覆われどんよりとしたイメージがあります。私自身今のところ特に日本の生活を恋しく思うことがあまりないのですが、釣りが趣味ということに加え自然とのつながりが日々の生活に重要な私にとっては綺麗な海までの距離が遠く青空の眺めることができないハノイでの生活は、海や自然に比較的容易にアクセスすることができた京都での生活が素晴らしいものであったことを再確認させてくれます。

(余談)

先日、雨上がりに虹のかかる気持ちがいい日にハノイの中心地にあるホアンキエム湖の周りを散歩している際、どこからともなく鳥の囀りが聞こえてきて「こんな綺麗になく鳥がここにもいるのか!なんて気持ちのいい日だ!」とテンション高でその美声の方へと足を進めると声の正体がおじいさんの笛でした。ショックのあまりその日の帰りに名前も分からない観葉植物と絵を買って帰りました。