◆オリエンテーションについて
上海師範大学のオリエンテーションは授業開始の1週間前から始まります。オリエンテーションでは、学生登録、学費の支払い(交換留学生は無料)、保険加入(任意)、学生証用の写真撮影、クラス分け面接、キャンパスツアー、居留許可申請、健康診断などがあります。最初の学生登録の時に今後の予定が書いてある重要な紙が渡されるので、受け取ったかどうかをしっかり確認する必要があります。ない場合には今後の予定がわからなくなるので、注意が必要です。入学手続きの際には職員の方がたくさんいるので、わからない時は質問すれば丁寧に答えてくれます。
クラス分け面接では、授業で使用する本を読まされ、その教科書が自分に合っているかどうかでレベルを判断されます。決め方が曖昧なのでもし結果に納得いかない場合は、再度パソコンを使ったテストを受けることができます。健康診断では、全員採血を受ける必要があります。日本で受けた健康診断の原本(心電図・血液検査)はこの時に提出します。日本で診断を受けた項目の数によって、ここで支払う金額が変わってくるので注意が必要です。さらに居留許可には400元支払う必要があります。最初の1か月は出費がかさむので、お金を多めに用意すると良いでしょう。
オリエンテーションの期間には多くの留学生が集まるので、話しかけられたり話しかけたりしてたくさんの友達を作ることができます。この機会にぜひ友達をたくさん作って下さい。
◆環境について
私は大学内の寮【学思園】の2人部屋に住んでいます。上海師範大学の寮はホテルとして一般人も利用できるので、掃除のおばさんが毎日部屋の掃除をしてくれ、快適に過ごすことができます。何かトラブルなどがあった場合には、フロントに行くか電話をすれば対応をしてくれます。手紙、荷物などが届いた場合もフロントで受け取ることができます。ただし従業員の対応は日本ほど良くはありません。私は日本人以外のルームメイトが欲しかったので、部屋を変えてもらうよう頼みました。4日目でフロントから連絡が来ましたが、これは早い方で、こんなに早く連絡してもらえることは稀らしく、今回の様にルームメイトを変えたい場合は通常自力で相手を探して、伝えに行かないと変えることができないそうです。口約束だけではなかなか動いてくれないことが多いので、注意が必要です。
寮内の設備は調っていて、洗濯室、調理室、理髪店、レストランなどがあります。私はたまに自炊をするので、安いフライパンと鍋をこっちで買いました。調理室は小さいので、部屋で材料を切ってから調理室へ行きます。調理室にはいろんな国の人が来るので、何度か行けばたくさんの国の家庭料理を見る事ができます。
インターネットについてですが、留学に来た当初はすぐに部屋でネットが使えるようになると思っていました。しかし部屋でネットをつなぐには、学生カードが必要で、発行されるまでに約1か月掛かります。それまでは学校の図書館か近くの喫茶店でWi-Fiを使ってインターネットを使用していました。本来はあり得ないのですが、稀に学思園の部屋でもWi-Fiが飛んでいることもあるそうなので、ネットができるまでは試してみると良いと思います。(別の寮である【外宾楼】では常にWi-Fiが飛んでいます)
◆中国へ来て感じた日本との違い
中国人はとにかく朝早く、夜も早いです。朝は学校が始まる前から至るところで太極拳などをしている人を見かけます。夜は通常17時~18時に夕食を済ませるので、食堂は20時頃には既に閉まっていることもあります。本科生の寮では、23時になると全ての電気が消えるらしく、夜更かしはしたくてもできません(留学生寮は電気が消えることはありません)。
私は上海へ来てすぐにプリペイド式の携帯電話を購入しました。携帯の本体とSIMカードを購入し、SIMカードにお金をチャージしていくものです(日本の携帯でも日本でSIM解除の手続きをしたらそのまま使えるそうです)。しかし私の不注意のせいで、一週間もしないうちにスーパーで携帯を落としてしまいました。その時すぐに友達に電話をかけてもらいましたが、誰かに取られたらしく、すぐに繋がらなくなりました。日本ではものを落としても返ってくることが多いですが、中国では落し物をすればまず返ってこないと思った方が良いでしょう。
その他に私が驚いたのは交通マナーの悪さや、所構わず痰を吐く所です。最初はなぜそのようなことをするのか分からず、理解に苦しみました。しかし多くの中国人を見ているとそれが悪いことだとは全く思っていないようで、ただ単に彼らの習慣であることがわかってきました。早く道を渡ろうとするのも、自分の体の中の気持ち悪いものを吐き出そうとするのも、見ているとちょっと嫌だなと思いますが、なにしろ邪気がないので、憎めません。そしてそのうちに見慣れるので問題ありません。日本がいかに清潔な国であるかを改めて実感し、何年後かには先進国になるであろう中国がどのように変わっていくのか楽しみです。