【この１年を振り返って】

　私はもともと人見知りな性格でしたが、今まで外国の人と関わりが無かった上に中国語の会話レベルも乏しかったと言うこともあり、人見知りが更に悪化してしまっていました。しかし、先生の勧めで班長をさせてもらい、連絡事項や食事会の企画を通して少しずつ話していくように努力出来ました。また、他のクラスの人ともご飯や遊びに行ったり、一緒に料理を作ったり。以前は少し面倒だと感じていた事、自信がなくて断りがちだったことも積極的に参加するようになりました。また、色々縁あってこちらでお仕事をされている方とよくお話しするようになり、実際に夏休みにインターンシップを経験させてもらうなど、学生同士以外の経験も更に視野が広がるきっかけとなりました。

 　また、会話に対する概念も変わったと思います。留学に来る前は「綺麗な文章で！綺麗な発音で！」という考えでいました。しかし実際思い通りに出来なくて、相当落ち込み、話をしたくない。と思ってしまった時もありました。しかし、友人から「恥ずかしがらず、伝えたい事を言いきることが大切だ」と言われ、そこから少し間違えてでも自分の意見を相手に伝える努力をするようになりました。もちろん文法を勉強することも大事ですが、本だけを見て勉強するだけでは会話は上達しない。色々な人と色々な所に出かけたり色々な物を見ることも勉強になるんだと感じました。今では友人たちと冗談を言い合ったり、教え合ったり。気づけば中国語ばかり喋っていた。なんて事もよくあります。

 　長期休暇中の旅行もとてもいい経験になりました。日本に居た時は面倒だ、また行けるだろう。などと考え、自分で旅行を企画し行くことはほとんどなかったのですが、こちらに来て航空券や切符を買ったりホテルを予約したり・・・。少しトラブルが　あったりもしましたが、行った後は色々なことに度胸がつきましたし、何より「次はここに行こう！」と自分で考えるようになったのには驚きでした。

この一年で体験した事をこれから先にも活かしていければと思います。

 【帰国後どう留学経験を生かす予定なのか】

　帰国後は、この１年で培った中国語の力を衰えさせないためにも、そしてもっともっと向上させるためにも、龍谷大学に留学中の中国人学生の方のサポートをしていきたいと思います。また、現在留学を考えている人、興味を持っているけど、どうしていいかわからない人などへアドバイスをしたり、自分の経験した事を在学中に色々な人に伝え、少しでも留学する人・したい人のサポートが出来れば。と考えています。

　また、中国語以外にも留学中に培った積極性や度胸を忘れず、帰国後も自分がしたかった事や躊躇していた事を色々挑戦して行こうと思います。また、こちらで知り合った人々とのつながりも大事に、視野を中国だけでなく色々な所に広げて行けたらと思います。

 　就職については今のところはっきりとしたものはありませんが、中国に関係していてもいなくても、ここで得た事はきっと色々なところで役に立つと思うので、自分の専門分野をもう一度しっかりしつつ、就職についても考えて行こうと思います。

【留学で感じた感謝の気持ち】

　1年間の留学で、学んだことや感じたことは本当にたくさんありました。しかし、この１年を通して一番感じたこと、それは“感謝の気持ち”です。

　1年も異国の地で生活している私を常に支え励まし、時に弱気になる私に喝を入れてくれていた家族や友人。共に励まし合い、時にはよきライバルとして一緒に異国の地で奮闘していた留学生の仲間。時によきライバル、時によきパートナーとして、支え励ましてくれた恋人。常に私たち留学生に万全のサポートをしてくださっていた国際部の先生方や上海師範大学の先生方。留学で出会った数々の友人、知人、人々・・・・・。挙げていけばきりがありません。日本にいる時でも人に対する感謝の気持ちはありましたが、留学してからは今まで以上にその感謝の気持ちが強くなり、また今まで気付けなかった感謝も気づくことが出来ました。私は本当に多くの人に支えられてここまで来ることが出来たんだなぁ。と1年を通して実感しました。もちろん、出会った人・関わった全てがいい人だったわけではありません。しかし、それもまた私を成長させてくれたきっかけになっていると思うと、全ての出会いに本当に意味があるのだと思いました。

 留学して学べることは本当にたくさんあります。それは言語や文化だけではありませんでした。ここで一番感じた人に対する感謝の気持ちを日本に帰ってからも忘れず持ち続けて行きたいと思いました。

　留学する人にはぜひ、そのような学習以外の面でも何かを得てほしいと思います。