Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2015年5月号 国際文化学部 M.K

・  授業について

はじめに、わたしたち留学生は本科の中国人学生たちとは別の校舎、南大楼という建物で授業をうけます。また、留学生のクラスは初級、中級、上級があり、そのなかでも細かく班がわかれています。ひとクラス20人ほどで、どのクラスも比較的韓国人とインドネシアの学生が多く、他アフリカ系、ヨーロッパ系など、今のクラスで日本人はわたし一人です。全体で見てもこの大学には日本人留学生が少ないので、わたしにとってはとても良い環境です。

クラスによってスケジュールは異なりますが基本的に語学留学の学生はほとんどが午前中で授業がおわります。わたしの時間割は月曜日が午前中1時間半の1コマ、火曜は午後まで3コマ、水曜から金曜が午前中だけの2コマで、朝は8時から、昼は13時から授業が始まります。そして土日は休みです。

授業はすべて標準語である北京語を勉強します。はじめから授業はすべて中国語で行われているので、慣れるうちに先生の言っていることもわかるようになりました。そしてわたしたち語学留学の生徒が必修でうけなければならない基本となる授業は、阅读,读写,口语,听力の四つです。

阅读:読解のようなもの、文章を読み理解する力をつける。比較的漢字に焦点をあてている授業。先生は漢字の創り、もつ意味や読解のコツを教えてくれる。漢字がわかる日本人にとっては一番理解しやすい授業。

读写:阅读と似て読解の授業だが、文法が中心。豊富な単語力と文章を組み立てるための応用力をつける。作文もよく宿題としてでるため書く力もつけることができる。

口语:名前の通りスピーキングの授業。文中では使わない生きた言葉をみにつけ、発音の向上をめざす。ひとりひとり発言する機会が最も多い。グループワークがあって賑やか。

听力:リスニングの授業。テキストに沿ってすすめられるが、問題を解くだけでなく、聞き取って理解し書く力もつける。

正直授業時間は全体的に多くないように思います。しかし希望すればHSK対策の授業や、中国文化の授業など、他の授業を選択でき、また課外授業として太極拳やヨガ、書道などの授業もとることができます。つまり決められた授業はあまり多くないが中国人学生をつかまえて勉強するなど意欲的に自分で勉強するかどうかによって毎日の勉強量は変わるということです。

わたしは空いている時間、中国人学生と一対一でお互いの語学を教えあっています。また、今わたしは課外授業として1学期間250元(5000円ほど)週に1回一コマ1時間半の書道の授業もとっています。日本で書道をずっとしていたので本場の書道を習うことができて嬉しいです。

語学の授業も書道の授業も、他国の人たちと授業を受けるということがとても新鮮で楽しく、先生の問いに対したくさんのひとが発言し、自らの質問する生徒が多いことに驚きました。日本ではあまり感じることのできなかった積極的で自由な授業の雰囲気がわたしはすぐ好きになりました。

 

 

 

 

 

 

・中国のネット関係、携帯について

中国では多くのインターネットに対する検閲があります。つまり中国本土に行くと日本では使えていたアプリやネットのページがいくつか使えなくなるのです。しかし、中国の特別自治区である香港やマカオにはこれが適用されません。ですが最近では、デモなどを機にこれらの地域でも本来見られるはずの物が見られなくなってきています。

ネットが規制されている理由は、政府や政治家に不都合な批判を受けないためです。中国ではインターネット抑圧の装置が他の国よりも大規模で高度であるとされ、インターネットポリスは30,000人以上だと言われています。政府に不都合な批判が現れると、数分で削除されることもあるのです。そのためLINE、Facebook、Instagramなど日本でよく使われているこれらのアプリが使えない、GoogleやYahooもすべてのページがあけれないようになっています。

しかし、中国本土にいてもこれらにアクセスできる手段があります。それはVPNという機能を使うことです。VPNとは公衆ネットワークを使って、拠点間を仮想的に接続する技術のことであり、アプリでダウンロードし設定するだけで本来使えないはずのものが使えるようになります。月にいくらか払う有料のものもありますが、私が一番いいと思ったのは無料で使えるOnavoというアプリです。もし中国に行く機会があればこのアプリをダウンロードしVPNを使うことをおすすめします。

次に携帯のことについてです。日本で使っていた携帯の本体をそのまま使いたいと思っていても、本体には日本でしか使えないようにロックがかかっています。(SIMロック)わたしは日本でiPhoneをつかっていたのですが中国でそれを使おうと思うとそのSIMロックを解除する必要があります。中国ではこのSIMロックを解除することが簡単にでき、これを中国語では脱獄といいます。わたしは大きなでショッピングセンターの中にある携帯を扱う店で脱獄しました。300元(6000円ほど)払い、解除している過程は見ることはできませんが5分ほどでできました。中国以外の国に行ったときも現地でSIMカードを買うだけでその携帯が使えるようになるので、これからも便利だと思いこのやりかたを選択しました。また中国でちゃんとしたスマートフォンを買おうとすると、大体1000元(2万円前後)で購入できます。契約自体すると月々の支払いは、〜MBまでという制限で契約し超えたら超過料金を払うパターンと、支払ったお金の分だけ使い、足りなくなればあとから追加で払うパターンもあります。WiFiの使用をメインにし必要な電話とネットだけの使用だと、大体月々60元ほどで携帯代はおさまります。

わたしが住む寮の部屋には元々WiFiはないので、自分で近くの通信会社にいき無線ルーター、一年で大体250元(5000円ほど)のものを購入します。他にも学校内の施設では1ヶ月50元で有線のネットを契約することもできます。携帯などの端末機械を考えると無線ルーターを購入する方が得で楽です。

中国に来て一番初めに必要となったもの、一番理解するのに大変だった事柄がネット、携帯関係でした。人によっていろんな方法があるのでこの情報を含め、他の情報をも照り合わせ少しでも役に立てれば嬉しいです。