私が履修した科目で、試験があったのはスウェーデン語やフィンランド語などの言語の科目だけでした。これらの科目では中間試験と期末試験が筆記で行われましたが、その他にも日ごろの単語小テストや、スピーキングのテスト、課題として課される小作文なども評価の対象でした。
その他の科目では、5ページから15ページほどの最終レポートが課されたり、毎授業ごとに感想や気づいたことを書くLecture Dairy、グループでReading についてのディスカッションを録音録画するPodcastの提出、プレゼンテーションなどで成績がつけられました。Food Culture や 現地校でのPracticeなど、実習メインの科目も非常に多いです。これらの科目でもレポートの提出が求められ、完全な調理実習/教育実習だけの科目ではありません。
成績のつけられ方に関しては、私の在籍するÅbo akademi University では50%以上で合格扱いとなります。また、合格の中で1から5で成績がつけられます。
以前にも少し紹介しましたが、今回はオーバーオールと学生イベントについて書かせていただきます。カラフルなオーバーオールはフィンランドの大学生の象徴です。フィンランドに滞在していると、街中でカラフルなオーバーオール姿の学生を見かけることは少なくないでしょう。
オーバーオールは主に学生イベントに参加する際に着用します。オーバーオールの色は大学で学んでいる内容によって異なり、地域内で色が被らないようになっています。ちなみに、オーボアカデミーの教員養成課程は紫色です。オーバーオールには、様々なワッペンを縫い付けていき自分だけのものにしていきます。ワッペンはイベントに参加することでゲットできることが多く、他にも所属団体のワッペン等をつけていきます。
このオーバーオールにはいくつかルールがあります。例えば、学部生はいくら寒くても上半身の部分には袖を通しません。ズボンの様に下半身の部分だけ着て、上半身の部分は腰に巻き付けます。他にもオーバーオールを洗ってはいけない、もしきれいにしたかったら着たまま湖に飛び込む、などです。フィンランドには他にもユニークな学生文化が存在します。
秋には新入生10人前後のグループごとに先輩がチューターとして様々なサポートを行います。このチューター制もフィンランドの学生文化の一つと言えるでしょう。チューターさんたちからフィンランドのユニークな学生文化が下級生へと伝授されているのではないでしょうか。
代表的な学生イベントはSitzです。これは日本でいうと飲み会なのですが、Sitz用のソングブックを使い、みんなで歌って乾杯して楽しみます。Sitzにもルールがあり、ドレスコードもあります。Sitz中は事前に決められた席に座り、休憩時間以外の立ち歩き・トイレ・喫煙禁止、スマホ禁止、拍手の代わりにテーブルを叩きます。これらのルールを破るとSitzの最後にはお仕置きが待っているので、みんな必死になってルールを守ります。
他にも様々な伝統的な学生イベントが存在します。先日もFastlaskiainenというそり滑り大会がありました。これはSitzとは違い、学生文化における年中行事です。他にも毎年開催される学生イベントもあるようです。次年度以降 ヴァ―サに来られる方に参考になりそうなページを載せておきます。⇓
留学生は基本的にSNSやチューターさんからの情報でこれらのイベントを知ることができます。はじめはどんなものかわからないので参加を躊躇いましたが、どれもとっても楽しく、かわいいフィンランドの学生文化です。また、ヴァ―サは学生の町のため学生イベントが盛んで、現地の学生と交流もできるいい機会です。ぜひ参加してみてください。
⇑カラフルなオーバーオールを着た学生たち
イベントには様々な大学の異なる学部の学生が参加するためカラフルなオーバーオール姿の学生たちが見られます。
⇑現地の生徒が持っていたSitsのソングブックと、参加することでもらえるオーバーオール用ワッペン
⇑Fastlaskiainenで自作のそりとコスチュームで思い思いにパフォーマンスする学生たち
ヴァ―サで過ごす時間もあと数か月となりました。最初は慣れなかった毎日の徒歩移動や深く降り積もった雪など全てのことが、今ではフィンランドでの生活において好きな部分になっています。また、日照時間これから春にかけていくつかフィンランドの学生イベントが開かれるそうです。残りの期間もたくさんのイベントに参加できたらいいなと思っています。