Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

エクス=マルセイユ大学
2024年2月号 国際学部 S.N

①試験について
エクス=マルセイユ大学は授業によってテスト形態が異なります。1セメスター12週の授業内でテストをする科目もあれば、全ての授業が終わった後の週に設けられているテスト期間にテストがある科目もあります。平常試験はCC(Contrôle Continu)と呼ばれ、授業によってはCC1、CC2など複数回にわたってテストが行われます。前期は、一科目以外は全て授業内でテストが行われました。テストでは、問題用紙と回答用紙、何も書いていない下書き用の紙が配られ、解答はボールペンで記入しなければなりませんでした。フランス語のレベル別の授業では、授業内でのペーパーテストやプレゼンで評価されました。ペーパーテストは、それまでの授業の内容が選択や記述などで行われました。一つ目の日仏翻訳の授業は複数回にわたる翻訳の課題で全ての成績がつき、テストはありませんでした。もう一つの翻訳・分析の授業は授業内での翻訳のテストと、テスト期間での翻訳のテストがありました。テスト期間に行われるテスト会場は体育館で、床にブルーシートを敷き、机と椅子を並べて行われました。体育館で試験を受けたのは人生で初めての経験だったのでとても新鮮でした。このように、私が前期に選択した授業の成績評価は、ほとんどが授業期間内でのもので、また、全ての授業の中でも多くがプレゼンによる成績評価でした。

②日本とフランスの食品、食事に関する考え方について
フランスに来て驚いたことは、スーパーに売っている食品のほとんどにNUTRI-SCOREという栄養スコアが表示されていることです。これは、製品の栄養に関する情報を簡易的に表示し、ヨーロッパの規制で 定められた義務的な栄養宣言を補完するというものです。 色は深緑、黄緑、黄色、オレンジ、赤の5色で記され、A から E までの文字に関連付けられています。Aの表示の製品が最も栄養価が高いとされており、Eはその逆になっています。また、スーパーではBIO(biologique)とよばれる有機食品のコーナーが見受けられました。基本的にどのスーパーでもBIO商品は置かれていますが、BIO商品しか置いていないスーパーもいくつかあります。さらに、レストランでは大抵メニューの中にヴィーガンもしくはベジタリアン向けのものが載っています。日本ではあまり馴染みのないヴィーガン、ベジタリアンですが、ヨーロッパでは割合が多いように思います。私の友人でベジタリアンのドイツ人がいるのですが、ベジタリアンになった理由は動物が好きで、殺して食べるのは可哀想だと思ったからだそうです。このように、日本と比べると少なくともヨーロッパでは自分自身の健康や動物愛護などを気にかける人々が多いように感じました。そして 動物愛護だけでなく環境に対しての気遣いも見られました。(2023年11月号レポート参照)