Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

バルセロナ自治大学
2012年3月号 国際文化学部 Y.U

・日本から持ってきたら良かったと思うもの

日本から持ってこなくて後悔したものは3つです。1つは蚊取り線香です。夏の暑いときには窓を開けるのですが、日本のように網戸がないため蚊がよく入ってきます。そのため夜は蚊の音で寝られないときや、蚊にかまれた痒さで寝にくかったときが何度もありました。そのため蚊取り線香(煙の出ないタイプ)を持ってくることを強くおすすめします。それがあるだけで夏はずいぶんと快適に過ごせるはずです。

2つ目は服です。日本からあまり多くの荷物を持ってきたくなかったため、「スペインで服を買えばいい」という考えであまり服を持ってきませんでした。しかしいざスペインで服を買おうとお店に行ってみると、サイズが大きいものばかりで自分の欲しいものは何も買うことができませんでした。ちなみに私は身長が170cmで痩せているわけでもありませんが、合う服のサイズは全て「S」でした。またサイズだけでなく、服の好みも日本とスペインでは異なるので、売られている服のタイプも当然異なります。よって日本で1年分の服を買い、持ってきた方が困ることは少なくなると思います。

最後に3つ目はmp3プレーヤーです。市内に行くときの電車内や通学時など、何もすることがなくて退屈な時間は多くあります。また、日本の音楽が恋しくなることもあります。実際、私はそのような思いを何度もし、結局スペインでmp3プレーヤーを買うことになりました。これは想像以上に必要なものだと思います。私が日本から持ってこなくて最も後悔したものはmp3プレーヤーでした。

 

・現地の学生、友人について

スペインの学生に関しては、日本の学生と共通している点としていない点があります。まず共通している点は、真面目な学生とそうでない学生がいるということです。これは当たり前のことではありますが、私はスペインの学生は勉強熱心のように聞いていたために少しだけ驚きました。真面目な学生は毎回授業に来て先生の話を熱心に聞いていますが、授業がつまらないという理由でめったに授業に来ない学生や、テストのときにしか姿を現さないような学生など多くの種類の学生がいます。

次に異なる点は、先生に対してしっかりリアクションをとるということです。例えば先生が「わかった?」と聞けば必ず「はい・いいえ」を明確に示します。また、わからないことがあれば、その場ですぐに質問する人が多いです。そのため日本の学生に比べればやや積極的に授業に参加しているといえるかもしれません。

友人に関しては、人柄はいいのですが「何かとルーズ」であることが目立ってしまいます。例えばよく知られているのが時間です。彼らは15分ほど遅れることは普通だと考えているので、待ち合わせ場所へ15分前に到着するとその後30分ほど待つことはしばしばあります。また約束に対してもルーズな人もいます。「じゃあ明日○○時ね」と約束をしていたにもかかわらず、約束していたうちの3人中1人しか来なかったことがあります。つまり日本に比べて約束の重要性が低いのかもしれません。それを知っておけば、私と同じようなことがあったときに頭を抱えなくて済むと思います。

 

・多くの人と出会うこと

後期から新しく授業が始まったことに伴って、また新しくさまざまな人と知り合うことになりました。新しく知り合いになった人、とりわけ日本のことをよく知らない人からは多くの質問を受け、その質問から「外国から見た日本、またその文化」というのを知ることができます。以下、新しく知り合いになった人から受けた興味深い質問をいくつか挙げていきたいと思います。

1つ目は『日本語って書くのが大変じゃない?早く書けないよね?』という質問です。私たちの書く漢字はとても複雑に見えるようです。確かにアルファベットに比べると画数が圧倒的に多く、複雑であり、早く書くことには適していないように思えます。

2つ目は『NOと言わずにどうやって断るの?』という質問です。このとき授業では各国の人々の特徴について話し合っており、「日本人はNOと言うのがあまり好きではない」と私が発言したことからこの質問を受けました。そして答えとして「先に理由を言って、相手に察してもらう。」と返答しましたが、相手はその独特の方法に少し驚いたようでした。日本のように「察して当たり前」のような文化はあまりスペインにはないので、やや理解し難いようです。

そして最後に『日本にまだ侍はいるの?』という質問です。私たち日本人のように日本の歴史を学んだ者からすれば、当然いないということが分かりますが、そうでない人はまだ伝統的な文化として残っているかもしれないと思うようです。そうと知っていても、その質問を受けたときには少し驚いてしまいました。映画やテレビなどを通じて侍という存在だけを知っている人が多いのかもしれません。

以上のように人によって日本のイメージはさまざまです。これら多くのイメージを知るたびに、「人と出会うのは面白いなぁ。」と感じます。新しい人は新しいものを自分にもたらしてくれます。よってできる限り多くの人と交流することで、多くの考えを共有してみてほしいと思います。