授業紹介
バルセロナ自治大学(UAB)で、私は通訳翻訳学科の授業の「アジアの歴史」と「翻訳(日本語)」を履修しています。受講期間は、両方とも9月から1月末までの1セミスターで、単位はそれぞれ6ECTS(龍谷大学でいうと4単位)です。この2つの授業について紹介します。
「アジアの歴史」は、週に2回(火曜日は2時間、金曜日は1時間20分)授業があります。この授業は、台湾人の先生によって、スペイン語で行われます。この先生はとても親切で、私ら留学生に対しても丁寧に対応してくれます。しかし、私は先生の話を全部理解するのは難しいので、スペイン語のリスニングの練習として授業を聞いて、知らない単語を辞書で調べています。そして帰宅してから、授業のパワーポイントを翻訳し、講義内容を理解しています。アジアの歴史や文化、宗教を浅く広く学んでいる感じです。この授業の成績のつけ方は、2回のテスト(各30点)とグループワーク(40点)です。テストを1つ終えましたが、3つの論述問題で、スペイン語、英語、または漢字で回答できました。
「翻訳(日本語)」の授業は、週に1回(2時間)、日本語を勉強しているスペイン語圏の生徒と日本人留学生が受講しています。先生はスペイン人です。この授業は、宿題で教科書に書かれている日本語の文章を、スペイン語に翻訳し、授業でスペイン人の生徒が翻訳した文章をスクリーンに写し、先生がスペイン語で解説するといった内容です。現地学生と日本人学生とは成績のつけ方が異なり、日本人留学生の場合は、教科書とは別に与えられた日本語の文章を、スペイン語に翻訳する課題が出されます。
デモやストライキについて
バルセロナでは、デモやストライキが頻繁に起こり、大学が休みになることが度々あります。
バルセロナは、カタルーニャ州の州都であるため、「カタルーニャの独立」を掲げてデモが行われることが多いです。かつてカタルーニャは独自の文化や言語を持つ独立した国家でしたが、戦争に敗れスペインの支配下となりました。その後、フランコ独裁政権により弾圧されたことや、多くの税金をスペイン政府に支払っているにも関わらず、それに見合った対応がなされていないことなどを理由に、2010年ごろから独立運動が盛んになりました。近年では、2017年が最も盛んに行われ、世界中から注目を集めていました。去年と比較すると、今は落ち着いています。しかし、去年の10月1日に独立のための住民投票実施されたため、今年の10月1日にも街中でデモが行われていました。9月11日は「カタルーニャ自治州の日」で、バルセロナの中心街はカタルーニャの旗を掲げたカタルーニャ人で溢れていました。
11月末に、大学でストライキが起きました。授業料引き下げを訴えるためだそうです。授業をボイコットしたり、大学内でストライキに関するチラシ配り、建物への落書きなど、龍谷大学では目にしたことのない光景だったため、衝撃を受けました。
同世代の学生たちが政治に対して強い関心を持っていることや、社会に自分の意思を積極的に主張することなど、授業以外にも学ぶことが多いと感じています。
カタルーニャ自治州の日のデモの様子