Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

バルセロナ自治大学
2019年10月号 国際学部 T.U

①環境について(大学施設/サービス、住居、街並み等)

 

バルセロナ自治大学(UAB)は、一つの大きな街と思ってしまうくらいに広大な敷地を持ちます。その広さ故、大学内で無料のシャトルバスが運行しています。バスの停留所や時間を把握しておくと効率的に移動することができます。

大学内には様々な施設があります。書店、銀行、薬局、美容院、マッサージ店、レストラン、コンビニ、映画館、ジム、スポーツ施設など他にも多くの施設があります。Pl. Cívica(プラサシビカ)という大学の中心的広場にそれらの多くがあります。図書館は大学内にいくつもあり、24時間開いている場所もあります。大学内にUABのWi-fiはありますが、繋げても読み込みが非常に遅くあまり使えません。そのためスペインでSIMカードを買うことをお勧めします。レストランや食堂はいくつもありますが、どこも日本と比べて割高です。

UABのVila(大学寮)には留学生や現地学生を含め、約2000人住んでいます。Vila内にはレストラン、バル、コンビニサイズのスーパー、コインランドリー、自習室、スポーツ施設、その他諸々があります。VilaのWi-fiは問題なく利用できます。自室に洗濯機はなく、コインランドリーを使うのですが1回3.5ユーロ(約430円)と高いため、週2回に抑えています。部屋での住み心地は、可もなく不可もないです。但しエアコンはありません。Vila内では頻繁に騒音が聞こえてきます。

Vilaから翻訳・通訳学部棟までは徒歩で約15分、最もよく使う駅(Bellaterra駅)までは約10分、最寄りの図書館までは約5分、バルセロナ市街地までは30分です。食料品などの買い物は、Bellaterra駅から2駅先の大型スーパーか、3駅先のスーパーに行くことが多いです。ちなみに大学内に、大学名が付いた駅もあります。

 

上からVila、Pl. Cívica、Bellaterra駅の写真

 

 

 

②カタルーニャ州の独立問題について

 

スペイン、とりわけバルセロナ(カタルーニャ)に関心のある方ならこの話題について、少しでも知っていると思います。

カタルーニャ州には、歴史的・文化的・政治的・経済的など様々な要因から、スペインからの独立を望んでいる人が少なからずいます。そんな中、2019年10月現在、バルセロナを州都とするカタルーニャ州は非常に不安定な社会状況に陥っています。2017年にカタルーニャ独立住民投票を強行し逮捕された、当時の州政府の幹部らに対し、2019年10月14日に判決が言い渡されました。それがカタルーニャ人にとって非常に悪い内容だったため、毎日のようにデモが行われています。

14日は、判決が出た後すぐにUABで学生による授業のストライキがあり、大学の中央広場で学生によるデモがありました。そういった状況のため、14日から18日までは、多くの授業が中止されました。独立住民投票が実施された2017年には、大学が1ヶ月休みになったこともあるそうです。

バルセロナ市内中心部は、昼間はいつも通りの雰囲気で、特に危険を感じるようなことはほとんどないですが、夜になるとデモ隊が暴徒化し、警察などと衝突しています。公共物が破壊、燃やされたり、店のガラスが割られるなど非常に危険な状況となっています。しかしUABはバルセロナ市内ではなく、郊外に位置しているため市内に行かなければ危険はありません。しかし公共交通機関が営業を縮小、停止してしまうことがあり、間接的に影響は受けています。

日本ではこのことについて、ほとんど報道されていないようですが、予断を許さない状況が続いています。もしUABに留学を考えている方がいれば、このことについてよく調べておくことをお勧めします。