Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

コメンスキー大学人文学部
2022年9月号 経済学部 M.T

①現地の学生・友人について

私が知り合ったスロバキア人の友達は、前期に同じ授業をとったのがきっかけで仲良くなりました。正規学生と留学生が一緒になる機会はあまり多くありませんが、授業によっては正規学生ばかりだったということもあるので、全くないわけではありません。また、コメニウス大学には日本語学科があるので、そこで正規学生と知り合うこともできます。自分の性格が人見知りなので、新しい友達を作れるのか不安でしたが、とても仲良くしてくれるスロバキアの友達ができ、何度か一緒に街やショッピングモールへ遊びに行っています。彼女は日本語学科ではありませんが、日本の文化や言語に興味をもってくれており、たまにですがスロバキア語と日本語の言語交換を遊びに行った時にしています。

数回ですが、スロバキア人と日本人が集まる会に参加しました。そこでは日本語を学んでいる人や、コメニウス大学日本語学科のスロバキア人、ただただ飲みの場に参加しているスロバキア人と色々な人がいました。スロバキアの飲み会は、おつまみが全くなく、あったとしても一つのテーブルにフライドポテト一皿だけで、あとは全部お酒です。なので、スロバキアの飲み会は、必ず何か食べてから参加するのが必須です。スロバキアの飲み会は若干物足りなさを感じています。

 

 

②フォルケホイスコーレ

前回のマンスリーレポートの続きです。今回のマンスリーレポートはスロバキアのことではないで、もしデンマークの教育機関に興味があれば読んでいってください。今回は2回目のWorkawayというサイトを利用してデンマークに行ったお話をしようと思います。

今回訪れた先は、デンマークの北に位置するAalburgという街の近くの寄宿学校でした。私は教員を目指しているわけではないですし、教育関係の仕事に将来就きたいとも考えていないのですが、ただただ興味本位で今回応募しました。行く前に何度もサイトの説明文を読んだのですが、何を学んでいるのか・どんな教育機関なのか・そもそも学校なのかなど…知りたい情報を得られないまま向かったため、若干緊張していました。当日そこに着くと、100人ぐらいの15~18歳あたりの子どもたちが生活しており、教科書・勉強机は見当たらなく、授業のようなものが行われていませんでした。支援学校というわけではなく、高校生ぐらいの子がスポーツやゲームが大半、たまにディスカッション(これがここの授業にあたるのだと思います)をして集団生活をしている…といったかんじでした。最初来た時は、「なんだここ…」「ほんとに何の機関なのだろう…」と疑問に思いました。映画『ミッドサマー』(⇒ホラー映画なので苦手な方は検索しないでください)で観たシチュエーションと、今の自分が置かれている状況が少し似ているのではないかと気づいたとき、ものすごく帰りたくなったのを覚えています笑。

実は私が知らなかっただけで、Højskolevej(日本語では「フォルケホイスコーレ」と呼ばれています)という立派な教育機関で、北欧では珍しくない一般的な施設だったのです。この学校には入学試験・テスト・成績というものがなく、在学中は自分が本当に何をしたいのかをじっくり考える期間と捉え、大学に進む前に興味のある分野を探し出したり、大学に進学が自分のライフプランに必要ないのであればそのまま就職する道に決めたりなど、卒業後の進路は人それぞれです。この将来のことを考える期間を「ギャップイヤー」といい、多くのデンマーク人がこの期間を積極的にとります。私が訪れたフォルケホイスコーレはユース向けだったため、15~17歳の年代の子が在籍していましたが、一般的には、18歳以上なら年齢・国籍・宗教問わず誰でも入学できるそうです。

 

この学校での生活はというと

8:00 朝食

8:15 授業またはミーティング

10:00 軽食

10:30 授業

12:00 昼食

13:00 アクティビティ

フリータイム

15:00 軽食

18:00 夕食

これは生徒の一日の予定であり、私は授業の間は掃除やキッチンの手伝いをしていました。日によっては生徒と同じように授業に参加できる日もあります。日本の高校のように格式ばった授業ではなく、どこかゆるさを感じるものでした。この学校では、軽食合わせて計5回の食事がだされ、夕食は日替わりでそれぞれの国のご飯が提供されたりし、国際色にあふれた施設で(春巻きや焼きそばがメニューの時もありました)、また作られる食事は極力砂糖を含まないメニューで考えられており、パンは全てハンドベーカリーでした。夕食後は、ほぼ毎日何かしらのアクティビティがあり、スポーツをしたりビーチに行ったりなど様々でした。

この学校に来て驚いたことは、教員と生徒の関係が友達のような距離感だったことです。もちろん、生徒が校舎内でスマートフォンを使っていたり、先生が話そうとしている時に生徒が騒いでいたりしたら、先生が注意している場面は何度かありました。ですが、先生または生徒間の上下関係のようなものはなく、先生と生徒が対等な関係で話し合いをしていたり、イベントを行っていました。今回いくつかカルチャーショックを受けた中で特に面白かったのが、生徒の恋愛に関して学校側が積極的に関わっていたことです。ハートの半分に生徒の名前が書かれている小さな紙が廊下にたくさん貼られており、最初見た時は何なのだろうと思っていました。生徒によると、自分の今の恋愛の状況を表しているらしく、「恋人なし」「恋人あり(ありの場合はパートナーの名前が書かれている紙と引っ付けてハートマークにする)」「恋人あり(学外)」などの当てはまる項目に自分の紙を移動させていく、、、といったものでした。日本の学校だったらまずあり得ないことですし、先生か生徒かどちらから提案したのかはわかりませんが、少なくとも学校に受け入れられている恋愛掲示板であることには間違いありません。ちなみに、この掲示板は毎日アップデートされているみたいです笑。

 

夏休みを終えて

いつまで夏休みの話をしているんだと思われそうですが、考えてみれば留学期間の3分の1が夏休みだったので、夏休みに何をするかによって留学の内容も大きく変わってきますし、私は授業と同じぐらい大切な期間だと思っています。私の場合はWorkawayを主に利用して夏休みを過ごしましたが、ヨーロッパ各国を周遊することもできますし、もし一度帰国したいというのであれば日本に帰ることができる期間でもあります。スロバキアに留学しようと考えている龍大生は、後悔しない計画をたてて、ぜひヨーロッパの夏休みを楽しんでください!

 

 

デンマークの学校にあった恋愛掲示板