治安・危険・トラブル
ドイツはヨーロッパの中でも比較的安全な国として知られています。しかし近年難民の流入により道にいるホームレスの数が増えています。私たちが住むDuisburg はドイツの中でも治安が悪い町です。しかし普段生活をしていて危険を感じたことはありません。ドイツ国家においてドイツ人というものを定義するのは何なのか、様々な人種・背景・言語を有する人々がドイツ社会を構成しています。街をあるいても大学を歩いても色々な人種の人々とすれ違います。大学で開かれているドイツ語を学ぶ授業ではトルコ、スペインなどのヨーロッパ圏に加えエジプトやシリア、インド、バングラデシュ、タイ、マレーシア、中国などアジアからの生徒も沢山います。彼らの大半は母国でドイツ語をある程度学び終え大学では英語とドイツ語の講義を受講しています。彼らの多くは卒業後ドイツでの就職を望んでいます。ドイツ語を話しドイツで働く彼らのアイデンティティーはドイツにあるのでしょうか。ここはドイツであるのにお店や歩いている人々の中にもドイツ語を話せない人がいます。一目見ただけでは誰がドイツ人であり、ドイツではないのか判断ができません。それは大陸続きの国々において避けられないことであるということと、国家と国民のあり方を考える機会を与えられました。
言語
大学に通うドイツ人学生のみんなは母国語であるドイツ語に加え当然のように英語を話すことができ、大学で新たに違う言語を学んでいます。日本語学科の学生は入学するとまず平仮名とカタカナを学びます。そして漢字を学んでいきます。書き順も一から学んでいきます。そして半期ごとにあるテストに合格して行くことで2年後には日本へ1年間留学することが決まります。前期は日本へ留学する前の学生と話す機会が多くありましたが皆とても上手な日本語を話します。更にドイツの大学には言語だけを専門とした学科はなく、専門が日本語や中国語などの言語の学生は副科目として経済学や社会学を共に学びます。なので言語の単位だけでなく副科目の勉強も欠かせないのです。日本とドイツの言語、専門学習の違いはどうして生まれるものなのでしょうか。どうして彼らは留学する前段階の2年間の学習ですでに日本語が流暢に話すことができるのか。これは単に個人の学習意欲や勤勉さによる違いではなく大学、ひいては社会制度の違いにあると思います