Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

デュースブルグエッセン大学
2018年12月号 文学部 K.E

試験について

言語の試験については、2018年7月号の②で書いた通り。そちらを参照してもらいたい。

その他の試験については、レポートの提出が求められたり、日本のように定められた試験場所で行われたりと様々。

授業によりけり。

 

ドイツで過ごす大晦日

2018年4月4日に入国し、あっと言う間に2018年が終わった。日独両国様々な出来事が起こり、世界が動いた1年であったが、1年の締めくくりである大晦日(ドイツ語でSilvester)をドイツにいる人々はどのように過ごすのだろうか。

ドイツにて大晦日を過ごした私が考えるに、過ごし方は大きく分けて3つあると考える。もちろんこれが全てだと絶対に言いきれないが、印象的だったものを3つ紹介する。

1つ目は、家族とともに家でゆっくり新年を迎える(以下①)。

2つ目は、知り合いと外でビールを飲みながら談笑し、カウントダウン(以下②)。

3つ目は、個人で花火を打ち上げる(以下③)。

①は、大晦日における日本人の年越しに似ている。ドイツに暮らす日本人も会社の人と自宅で年を越したり、お寺に行ったりしている。

②は主に飲み屋で見られる。年越しまで屋外で仲間とともにビールを飲み、若者はクラブで踊り、年越しの際にカウントダウンである。

③は、夜に街中で花火を上げて騒ぎながら年を越す、日本には全くない年越しの仕方。

以下、③について述べる。

個人がスーパーマーケット等で購入した花火を大晦日に打ち上げるのだが、これがとても危険。私はデュッセルドルフのアルトシュタットで年越しをしたが、歩くたびにどこからともなく花火の爆音が鳴り響き、恐怖を感じた。もちろんけが人が出る。花火禁止エリアで花火を打ち上げ、警察から取り締まりを受ける人間もいた。大勢の人間がライン川対岸に集まりカウントダウンを行う。新年を迎えると、皆一斉に花火を打ち上げる。ライン川両岸からだけでなく、町中からも花火が上がっているのが見えた。海外で迎える生まれて初めての年越しに大変興奮させられた。日本の年越しとは異なり、とても派手で興奮させるものであったがゆえに、本当に新たな1年を迎えるのだなという、一種の清々しさを感じた。日本での年越しは静のイメージならば(そうでない人間もいるが)、ドイツでの年越しは静を含んだ動のイメージだろうか。

無事に年越しを終え、さぁ正月休みだと言いたいところであるがそうは言っていられない。なぜならドイツでは大抵1月2日が仕事始めだからだ。日本が正月休暇であるならば、ドイツはクリスマス休暇。私の知り合いのドイツ在住の編集者の方は、12月21日が仕事納めで、1月2日が仕事始まりだったそうだ。

ドイツと日本、両国のクリスマス、大晦日、新年の過ごし方の相違点を強く感じた年末年始であった(12月号であるが年始の内容も入れた)。過ごし方が異なるということは、それぞれの行事に対するとらえ方や考え方が違うのであろう。

大晦日を含め様々な行事を通して、なぜ日本と外国には多様な相違点が存在するのかを考える機会が多々あった。それを文化だの慣習だの宗教だのと、ありきたりの単語で説明し結論付けるのは、自らの思考や議論を停止させるものだと感じた。我々人間の営みはそんな単純なものではないはずだ。

当たり前だったものに疑問を持ち、考える癖をつけることのできた2018年であった。

残された留学生活は約2か月。充実した生活を創りたい。