私はリュックサックとキャリーバック1つでドイツへ行ったため、持ってきてよかった物より、持って来ればよかった物について述べたい。
私が持って来ればよかった物として一番に挙げるのは「洗濯ネット」である。なぜならドイツの洗濯機は日本のものより強く、洗濯物が傷む可能性が高いからである。無くても生活できるが、やはり服がすぐ傷んでしまう。特にズボンが痛みやすいように感じた。ドイツの洗濯機は水の温度調節が可能で30度から90度程度まで調節可能。温度によって洗剤も変わったりと、温度調節から洗剤選びまでしなくてはいけない。もし間違えれば確実に服は着れなくなる(特にセーター)。
それ以外に日本から持って来れば良かったものとしてあげるものはないように感じた。なぜならドイツでは基本何でも揃うからである。白米が恋しくなれば、スーパーに行けば良いし、味噌汁が恋しくなればDüsseldorfの日本食スーパーに行けば良い。慣れるまではやはり大変だが、慣れれば大抵のことは大丈夫である。
ドイツの景観について
ドイツにある建築物はとても綺麗で、街を歩くたびに毎回感動させられる。街には大抵教会があり、そのどれもが美しく佇んでいる。
オフィスビルを除き、ドイツの街にある建築物の中で一番高い建造物は教会だ。防衛面や宗教面で教会が一番高く建てられている。その高さゆえ、教会から離れていてもどの場所からも教会を見ることができるため、自分が今どこにいるか大体の見当がつき、道に迷うことはそんなにない。
ドイツの街を歩いていると気づくことが、電線がないということである。それに加え、周りの建築物を見てもド派手な建築物(ド派手な一軒家や派手に塗装された店舗等)はほとんど存在しない。その理由として挙げられるのはドイツの景観に関する法律にある。簡潔に言うと、周りの景観を乱すような建築物を作るのはやめましょう、既存の建築物(教会などの、特に歴史的な建築物)と調和するように建築物を作りましょう、というような内容である。ドイツに電線がないというのは、電線が景観を害するものとして捉えられているということを指す。ド派手な建築物がほとんど存在しないというのは、そのような建築物が景観を害すると捉えられていることを指す。ドイツでは、一つ一つの建築物が合わさって一つの街を作るという考え方が根底にある。そのため、たとえ個人が所有する家でもそれが周りの景観を害するようなものであれば、すぐに地域住民から苦情を受け、行政・個人が対応することになる。このような考え方のもと、ドイツでは景観を損なわない都市開発や再開発が行われる。
ベルリンにある東西分立を象徴する検問所「チェックポイント・チャーリー」跡地の再開発をめぐり、ホテル建設を目指す事業者側と歴史等に配慮した再開発を望む市民側が対立している(8月11日付)。観光客にとって楽しみやすい便利な場所にするのか、既存の歴史的建造物を守り後世にその出来事を伝えていけるような町にするのか、その両方を取り入れていける町にするのか、そのニュースを見て都市開発の難しさを感じた。
ドイツには何百年も前の建築物がたくさんある。戦争等によって崩壊してもまた市民の手でオリジナルに近いように修復され続けている。日本だってそうだろう。その理由を考えながら街を歩くのは悪くはない。