①オリエンテーション
「飛行機に乗るか、あと5分で決めてください」
空港の搭乗手続きで、無事に現地にたどり着くことができるのか否かの選択を迫られていたあの日から
もう一カ月が経とうとしている。私のドイツ留学は、初日から予想だにしない出来事に見舞われたが、
到着してからは毎日が大変充実しており、とても一日が過ぎることを早く感じる。
オリエンテーションは履修登録から始まり、慣れないドイツ語に苦戦しつつ、沢山の人に教えてもらいながら進めることができた。ドイツでの学習の幕開けだ。恵まれた機会を糧にして、沢山のドイツ語に触れたいと思う。
また、寮では、新しく入居して来た人たちのためにウェルカムパーティーが開かれ、そこでは沢山の国の人たちと会話をすることができた。まだ翻訳アプリを使わなければ充分に会話がままならない私に対して、多くの人たちはアプリを使わないで話したほうがいいとアドバイスをしてくれた。ある人は、「誰も裁判官ではないから、正しい言葉を使っているかどうかなんて判断しない。会話を楽しみましょう」と声をかけてくれた。
この言葉がなければ、言語の習得に必死になりすぎて視野を広げる機会を無意識のうちに失う道に進んでいたかもしれない。会話を楽しむことの大切さに改めて気が付かせてくれたとても大切な言葉を貰うことができた。
②ドイツ人は甘いものがお好き
食事には水かお茶、そんな環境で育った私はドイツの食事に対してカルチャーショックの連続だ。
まず、レストランや飲食店に入っても水は提供されない。日本のように当然のごとく水がサーブされることは、実は珍しいということに気が付いた。
そして、食事にはコーラかビールが定番の組み合わせ。異なる宗教の人々が集まる食事の際は、決まってコーラで食事を楽しむ。ボリューミーな食事が多いドイツでは、無性にウーロン茶が恋しくなる。ウーロン茶を求め以前アジアスーパーに足を運び、ビールよりも値段設定の高いウーロン茶を購入したが、砂糖が添加されており、とても飲めたものじゃなかった。ドイツで甘くない飲み物を探すのはとても大変そうだ。
ドイツに来てはや一カ月、私の食事の組み合わせの定番がコーラになることに慣れてしまうことも、そう遅くはないかもしれない。