Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

デュースブルグエッセン大学
2022年 7月号 法学部 M.N.

①治安、危険を感じたこと、トラブルについて

ドイツはヨーロッパ地域でも比較的治安が良いと言われているように、今のところありがたいことに犯罪には巻き込まれていない。しかしながら、繫華街や駅などで昼夜問わず声を掛けられやすいためトラブルに巻き込まれないためにも、気を付けたほうが良さそうだ。

1つ目のケースがホームレスの人から声を掛けられる事例である。ドイツは日本と比べてもホームレスや物乞いをしてくる人がとても多い印象を受けた。彼らは食べ物ではなく必ず金銭を要求してくることが特徴の一つといえる。ドイツ人の友人によると、「本当に困っている人はまずお金ではなく、その日の食べ物を要求してくる。金銭を要求してくる人たちは犯罪グループが裏で糸を引いている可能性が非常に高いため、情けのためにお金を与えてはいけない。」と教えてくれた。私も当初は、お金を差し出したほうがいいのかどうかわからなかったが、友達の忠告により現実の世界を知った。ホームレスの人たちを支援するのであるならば、NGOや教会など名の知れた団体を通じて支援に携わりたい。

2つ目のケースは男性からの声かけ、いわゆるナンパ行為である。私もまさか自分が体験するとは思わなかったが、特に日本人の女性は気を付けたほうが良い。これは日本人だから声を掛けられやすいというものではなく、日本人ははっきりとNOと言える人が少ないからである。これは私の実体験である。あるレストランに入ってものすごくフレンドリーなウェイターに遭遇した。最初は接客の一環なのだろうと思っていたが、彼は私の顔や瞼に勝手に触れてきた。私はその時不快感を覚えたが、NOとはっきり言うことができなかった。そのあとナンパだと確信したのは、彼が私の連絡先を聞いてきたからだ。日本人は断るときも笑顔を作りがちであるが、毅然とした態度で臨むことが大変重要である。笑顔は肯定を意味してしまうからだ。嫌なことは嫌、NOとはっきり言うことの大切さをこの時実感した。

 

②Mahlzeit 私の午後の楽しみ方

私は大学の学食、ドイツでいうMensaをよく利用している。Duisburgキャンパスには学食とカフェが4つ設置されており、その日のスケジュールによって訪れる場所を変えている。頻繁に訪れる場所は寮からほど近い学食であり、友達との談笑や課題、勉強などをしながらゆっくりと過ごすことのできるこの場所は、とても居心地が良い。

ドイツの学食のメニューは、品数はさほど多くないが、様々なライフスタイルに適応しているといえる。毎日ビーガン向けの食事は提供されているし、宗教や文化の背景から使う肉の種類もきちんと毎回表示されている。この点は日本と非常に異なっている。わたしはビーガンではないが、ビーガンのメニューを食べることが多い。日本にいたころは、ビーガンといわれると、サラダしか食べられないのではないかなど何か物足りないイメージを持っていた。しかしながら、ビーガン料理は実にバリエーションに富んでおり、アジアテイストの料理やアラビアテイスト、クスクスといった小さなパスタなど、自分では料理しないような食事を味わうことも可能である。

ビーガンではない私のような人間もおいしく食べることができるため、日本の大学、龍谷大学も積極的にビーガンやベジタリアン、ハラル料理を取り入れていけばいいのではないかと感じた。国際色豊かになるためには、まずは食事の変革が大いに必要であると感じている。皆が皆同じものを食べて生活しているのではないということを理解する、多様性ということを念頭に置いて帰国してからも生活していきたい。