Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

デュースブルグエッセン大学
2023年4月号 文学部 H.U

①オリエンテーション

 今月は何かと忙しい月だった。

 閉鎖口座と普通口座の開設をしたり、住民登録・ビザ申請を代行してくれる大学に必要な書類を提出したり、不慣れな言語に囲まれる中で履修登録をしたり…と大変だったが、バディや同じ寮の日本人の友人たちにサポートしてもらって何とかなりつつある。留学前の準備期間も含めて、本当にいろんな人に助けてもらった。彼ら彼女らには感謝しかない。

 今週末にInternational Stammtischというイベントが行われる。留学生や現地の学生が集まってお酒を飲み、お互いに親睦を図ろうという趣旨のものである。私は英語にもドイツ語にも自信が無いが、それに参加して見聞を少しでも深めることができればと考えている。

 最後に、学生寮について少し紹介しておく。

 学生寮は全部で三棟あり、また同じ寮でも部屋によって少しずつ違っていたりするのだが、ともあれ私が入った部屋はこのような感じだった(到着直後に撮影)。上の写真には写っていないが、各部屋に冷蔵庫と大きめの棚も備え付けられている。トイレとシャワーは隣の部屋にあり、隣人と共有で使用する。キッチンは各フロアに数か所あり、そこでオーブン・IHコンロ・レンジ(置いていないキッチンもある)がいつでも使えるようになっている。入寮時にそこの管理者と会って鍵をもらうのだが、バディに同伴してもらったため、スムーズに部屋に入ることができた。

②ドイツへの道のり

 日本を発ちドイツへ向かう道中で、忘れられない経験をした。

 中継地であるドバイに到着し、一時間ほど空港の中で時間をつぶした後、ドイツのDüsseldorf国際空港行きの飛行機に搭乗した。ドバイまではほとんど英語しか聞こえてこなかったが、その飛行機に乗った瞬間から、聞こえてくる言語が九割ドイツ語になった。そんな中、ドイツ語の文法書を読んでいたところ、隣に座っていた初老の男性から「ドイツ語を勉強しているの?」と英語で話しかけられた。

 突然のことで「Yes.」としか返せず、一度会話が終わってしまったのだが、その男性はまた「どこから来たの?」と質問してくれた。そこから話が進み、一年間ドイツに留学すること、将来ドイツ語を使って仕事をしたいと考えていることなどをチグハグなドイツ語で伝えた。その男性は頷いて聞いてくれて、話すときも単語をひとつひとつ丁寧に言ってくれた。それでも私が理解できなかったときは、理解できるまで何度も繰り返してくれた。

 約六時間のフライトが終わり、飛行機を降りるために荷物を持って立ち上がったとき、その男性の奥さんにも「頑張ってね」と声をかけてもらった。「Danke schön!」と心を込めて礼をして、親切な夫婦と別れた。

 非常に貴重な体験であったし、今思い出しても暖かい気持ちになれる良い思い出である。ドイツ留学が目前に迫り不安が燻っていたが、このことがあって少し肩の力を抜くことができた。

 その夫婦はKölnに住んでいると言っていた。連絡先の交換はしていないためもう会うことはないけれど、いつか絶対にKölnを訪れようと思っている。