Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2018年10月号 国際学部 T.Y

<授業紹介>

東フィンランド大学の授業は龍谷大学と違い、各先生によって講義の日程や時間数を自由に決めれるので、取りたい授業がかぶってしまうという事がよくあります。そのため授業と取る際は全ての授業の全ての授業日程を確認する必要があります。授業自体は人が多い授業でも少ない授業でもディスカッションが基本的にあり、ほとんどの生徒が積極的に参加し白熱するときは先生そっちのけで30分議論するときもあります。このように龍谷大学と違うところが多いのですが、その中でも最も印象深かった授業を今回紹介していきます。

その授業の名前は「Approaches to Special Education in Finland」という授業です。この授業はテストはなく、小学校への訪問とプレゼンとレポートとディスカッションがあります。授業内容は、フィンランドの小学校では障害のある生徒たちをどのようにサポートしているのかを学ぶクラスです。

この授業は少数のクラスで、たまに一日に4時間以上授業を受けることもありますがディスカッションがメインなので退屈することなく楽しく授業が受けられました。この授業の一番の特徴は、実際に小学校に2回訪問するところです。私は実際に他の留学生とグループを作り、自分たちで小学校にアポをとって行きました。そこでは一緒に授業を受けて、その後に担当の先生に小学校を案内してもらいました。

小学校の中には、日本の小学校では見たことないような物がたくさん置かれていました。特に私が見た中で一番印象に残ったものは、教室に置いているバランスボールです。フィンランドの小学校では普通の椅子に座ると集中できない生徒は、バランスボールに座って授業を受けることができます。ちなみにフィンランドの小学校の食堂では日本のような給食ではなく、バイキング形式になっており、ベジタリアン用の食べ物もありました。

このクラスはアイルランド人とドイツ人が大半だったので、ディスカッションのスピードについていくのが大変でしたが、必死に食らいついてディベート力も身に着けることができました。

小学校の食堂で食べた昼ごはん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<ヨエンスーの治安について>

(※今回は私が受けた人種差別について大切なことだと思って書いてますが、ここで述べている内容はフィンランドだけでなく他の国に留学しても起こりうる話です。ヨエンスーに住んでるほとんど人はとても優しく、平和な町です。)

東フィンランド大学のある町ヨエンスーは、京都に比べるとはるかに田舎に近い町です。フィンランドは治安がよくて安全な国でよく知られていて、私もそう思います。しかし、この町では留学生(特にアジア人)はとても目立つのでフィンランド人と同じように扱ってくれないことがよくあります。実際私を含め他の龍谷大学から来た友達も、フィンランド人から人種差別的言動を数回受けています。しかし、これはヨエンスーだけの話ではなく、どこの国に行こうと日本を一歩出た時点で人種差別を受けることは十分にありえます。そこで重要なのは人種差別を受けた時にどのように対処するかが最も大切です。ここでは私と他の龍谷大学から来た友達が受けた人種差別がどのようなものなのかと、その時にどのように対処したかを紹介していきます。

私がアジアから来た留学生の友達に聞いた中で最も多かったのが、突然フィンランド人に話しかけられてフィンランド語で麻薬を売りつけられることです。これは人種差別ではないかもしれませんが、明らかにアジア人が話しかけられる確率が高いようです。この他にも夜に町を歩いているとフィンランド語でいきなり話しかけて来る人は良くいます。しかし、私の経験上そのような人たちにまともな人はほとんどいなかったので(中には本当にただ喋りたいだけの人もいますが、)基本的に振り向きもせず、完全に無視してその場を去ることが一番いいと思います。

あまりにも酷い人種差別を受けた場合は警察に言うべきですが、Fから始まる言葉をいきなり言われたりなどの場合は、こんなことで喧嘩して留学生活を台無しにしたりしたくないので、私の場合は笑ってごまかすか、完全に無視するようにしています。このような問題は基本的にことを荒立てないことをお勧めしますが、あまりにも辛い場合は誰かに相談するか、東フィンランド大学に相談することをおすすめします。実際東フィンランド大学は、人種差別をなくす運動に力を入れています。

ヨエンスーの住民と人種差別について話し合った際の写真

ヨエンスーは自然が多くきれいな町ですが、悪い人は世界中のどこにでもいます。中には日本で行かないのに留学先でナイトクラブに行く人もいると思います。もちろんそれは友達を作るのにとてもいい方法ですが、その裏で私が述べたようなこともありえます。最も大切なことはそれを恐れて家にこもることでなく、常に冷静にそのようなことも自分の身に起こりうるというという危機管理を頭の片隅において行動することが大切だと思います。