1. 日本から持ってきてよかったもの
留学の準備をするとき、スーツケース1つか2つにまとめるためには、何を持参して何を現地調達するか悩むと思います。私も留学前は国ごとにもちろん特色があるので、随分悩みました。正直、ここ小さな町のヨーエンスでは現地調達は物価も高く、品揃えも決してよくはないのでオススメしません。私も出国前にマンスリーレポートをいくつか読ませてもらい、できるだけ持って来る事ができるものは持ってきましたが、それで正解だったと思います。今年龍谷大学からは、男子3人女子1人なので、少し女子目線での持ってきてよかったと思っているものも後半に紹介したいと思います。
まずは日本食です。私のようにどれだけ海外の生活に憧れていても、やはりどこかしらのタイミングで日本食は恋しくなると思います。だいたいどこのスーパーにもカップ焼きそば、ラーメン、わさび、醤油、みりん、寿司酢、海苔、ガリ(日本のブランドではないですが)、味噌は置いています。私は自炊をよくするのですが、ほんだしと鶏がらスープ、キューピーマヨネーズ、お好みソース、トンカツソース、カップスープの素、緑茶のティーバック、日本米、あとは少しお菓子を持ってきました。中でも特に持ってきてよかったと思っているものは、ほんだしとお好みソースです。
外国人の友達ができたら、夜に集まって日本食をふるまって仲良くなるという方法が手っ取り早く、同時に日本のことも知ってもらえるので一石二鳥です。その度に、ああ、日本にいたらもっと作れるものの幅が広がるのになあ、と思うこともたまにあります。作るものとしては、特にお好み焼きは簡単で大人数で食べる事ができるので、お好みソースがあるだけで味も一気に日本になり、実際とても好評でした。バーベキューソースとケチャップ、醤油で煮た味は出せるのですが、やはりオリジナルのものが一番だと思います。また日本のお菓子は、Language caféというボランティアで日本語を教えているときのゲームの景品として配っています。
料理に関連付けますが、私はどうしても海外のラップが合わず、日本から一つ持ってきたのですが、重宝しています。海外のラップは本当に切りにくいです。わざわざ持ってくる必要はないかもしれませんが、私はよく使うのでそれがストレスにならないように持ってきました。どんなに小さなものでも日本と比べると本当に高いので、出国前に100均でランダムに必要そうなもの、使えそうなものをピックアップされることをお勧めします。
次は、洗濯ネットと靴下などを干すときに使う(正式名称がわからないのですが)洗濯バサミがいっぱいついているものです。二つとも売ってなくはないですが、100円ショップの物よりもクオリティーにかけるにもかかわらず、料金は6倍以上しました。
綺麗好きの方はクイックルワイパー、コロコロなどは必要だと思います。私のフラットには掃除機がないので、いつもクイックルワイパーをかけています。似たようなものも置いていますが、濡れているシートは見た事がない気がします。
また、旅行の計画があるのであれば、トラベル用品ももちろん必須です。
ここからは女性目線になりますが、生理用品も日本のものはやはり質が違います。30分ごとに替えないといけないくらいの質の悪さを感じたこともあります。あとは、メイク道具です。もちろんフィンランド人の女性もメイクはしますし、化粧品もたくさん見かけますが、例えば日本では安いと感じるメイベリンなども、こちらで見かけるものは500円ほど高くなっています。デパートコスメを私は使っていますが、その点に関しては日本とはさほど変わらない価格ではありますが、種類が本当に少ないです。スキンケア用品も、もし自分がよく使うものがあるのであれば持参するべきだと思います。年末年始にはほとんどの店でセールをしており、その時にセット買いが普段より少しだけお得になることもあります。
冬はとてつもなく乾燥します。100均で簡単な部屋を加湿できるものを持参するといいかもしれません。私は部屋の乾燥に耐えられず、オンラインで加湿器を購入しました。ここまで乾燥しているのにフィンランド人は加湿器を使わないらしいです。店にも置いていませんでした。何軒回ってもなかったので、オンラインにしました。ディフューザーも一緒になっているので、アロマオイルをシティで探したのですが、ありそうなところどこを探しても見つかりませんでした。店の人に尋ねたのですが、どれだけ説明しても伝わらず、サウナ用の似たようなものを勧められました。女性が多いのに加湿器もアロマオイルもないなんて、この件で私はヨーエンスーの住民の女性を少し疑いました。
最後に、フィンランドは日本よりかなり寒いですが、手袋もニット帽も日本で使うようなものでいいと思います。私はぺらぺらの手袋を未だに使っていますが、大した問題はありません。ただ、洗濯機のパワーが強力なので、お気に入りのものは避けたほうがいいと思います。(ジーンズなどは確実に小さくなっている感覚があります。下着はワイヤーが入っているものは簡単に変形してしまうので、乾燥機の利用はお勧めできません。)
雪がすごい点に関しては、スノーブーツは持ってきてよかったと思いました。マイナスの世界なので雪が溶けず、毎日のように履いています。ちなみに1月20日前後は今までで一番寒かったと思います。マイナス23度まで下がりました。しかし晴天が続いており、晴れた日は太陽が雪で反射して特に何でもないような道でも本当に美しいです。
最後に、フィンランドといえばサウナです。ほとんど冬なのに水着が必要なのかな?と思うかもしれませんが、絶対にトライするべきものなので、水着とビーチサンダルも忘れないでください。
またいくら日本と離れているからとはいえ、みんなが日本に興味がないわけではありません。むしろ私の周りのフィンランド人やそのほかのヨーロッパ圏出身の友達は、日本に興味津々です。そのような時に、日本っぽいものがあると便利かと思います。例えばけん玉、折り紙です。あとはMUJIのスキンケアグッズは高値でしか手に入らないものなので、とても好評でした。一つ持ってきたものをスペイン人の友達にあげましたが、彼女は勿体無いからと、まだ使わずに飾っています。それほど、made in Japanは価値のあるものなのだなと感じました。
2. クリスマス、年末年始の過ごし方について
ここではフィンランド人のクリスマスと年末年始の過ごし方について説明していきたいと思います。クリスマスは大体どのヨーロッパ圏の国も一緒かと思いますが、家族で過ごす日です。日本での私たちの世代のクリスマスの認識は、恋人同士のイベントだと思います。しかし、クリスマスシーズンは家族のイベントのため、ほとんどの留学生は母国に帰って家族と過ごしていました。日本ではまずない考え方だと思います。一人暮らしをしている友人で、わざわざクリスマスに家族のために里帰りする人を見たことはありません。私のフィンランドの友人たちもクリスマスは家族で過ごし、ツリーの下にプレゼントを置き、クリスマスディナーでお祝いしていました。その時には家族だけではなく、大体親戚一同が集まって、本当に日本のお正月のような規模のイベントです。ほとんどの店も24日から26日は休業しています。
私はクリスマスの休暇にドイツを一周ぐるりと回っていましたが、クリスマス前日、ミュンヘンについた時にスーパーマーケットで必要な食料の調達をしようとすると、人でごった返していました。レジはアトラクションのように長蛇の列ができており、実際に30分以上並びました。
フィンランド人の年末は仲のいい友達と過ごします。私も12月は半月ほど旅行してフィンランドを離れていましたが、年末はコテージでみんなで過ごすからと言われ、年末に合わせてフィンランドに帰ってきました。大体のコテージには目の前に湖があるのですが、その湖は寒くて凍っていました。そこに穴を作ってサウナの後に飛び込みます。これは実際に健康によく、美容にも効果的だと言われています。私はサウナに入り始めてから代謝がすごく良くなったと感じています。
年が開けると同時に湖の真ん中に行き、みんなで花火をします。日本のような手持ち花火ではなく、打ち上げ花火です。実際に近隣のコテージからも音が聞こえて来ました。みんな湖のように新年を祝うと言います。日本とは違って楽しかったですし、何よりかけがえのない友人と年末年始3日間泊まりでコテージでワイワイするのは本当に楽しかったです。一生の思い出になりました。
休暇中の旅行ももちろん楽しかったのですが、フィンランドは私の中でとても大きな存在になっていることにも同時に気づかされました。フィンランド人の友達をはじめとし、私の周りには個性的で面白くて、愉快な友達で溢れています。どの国にいてもどの都市にいても、フィンランドと比較したり、友達と一緒に来たかったなあと思ったり、いろいろ考えてしまうようになって来ました。新しいセメスターもスタートし、授業でまた忙しくなりますが、新しい留学生の友達を作ってこの時期にしか味わえないことをたくさんしていけたらいいなと思います。残りの留学生活も、長いように見えて短く感じると思います。そうだからこそ、みんなとの時間を大切にしていけたらいいなと思います。
似たような写真が多くなってしまいますが、マイナス22度で晴れの時に撮影したものと、学校帰りの空が綺麗だったので撮った一枚です。(この時期は15−16時ごろ、雪の関係か何かわかりませんが、全体的に街が青く見えます。私はとても好きな時間帯です。)