Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2025年11月号 社会学部 R.N

今回は授業紹介・気候と冬の暮らしについて記載します。

【授業紹介】

東フィンランド大学ではクォーター制が採用されており、私は秋学期に5つの授業を履修しました。専攻であるforest sciencesの授業では、森林管理や樹木の生理学について学びました。現在は、フィンランドの教育制度や社会について学んでいます。詳しい内容を以下に記載します。

Forest ecology and managementの授業では、森林の種類や構造、生物多様性との関連性、森林の管理方法(伐採、初期間伐など)について学びました。また、どの森林がどの管理方法に適しているかを判断するため、土の細かさや樹木の太さ・高さと言った具体的な指標を用いた測定方法についても学習しました。さらに、授業の一環としてKoli National Parkを訪れ、実際の森林環境を観察したフィールドワークは特に印象に残っています。

Introduction to tree physiologyの授業では、細胞や化学物質などの微細な単位に焦点を当て、植物構造や、植物がどんなストレスを受けるのか、土の養分の種類などについて学びました。

Finnish education and societyの授業では、フィンランドのおおまかな歴史と教育の発展過程を学びました。フィンランドがどのようなテストや調査を実施し、何に重点を置く教育を行っているのか、その具体的な方針と課題を学習しました。社会学の分野では、公共政策と社会政策の仕組みや関係性、課題について学んでいます。

授業は対面授業、オンライン授業、independent learningの3つの形式で行われています。Independent learningとは完全自習型の科目で、指定された動画や論文、資料を用いて自分で内容を理解し、課題に取り組むコースです。自由度が高い一方で、計画的に学習を進める自己管理能力が求められます。対面授業では、授業後に講義資料と録画が配信されました。復習しやすい環境が整えられていて、生徒に親切だと思いました。

【気候と冬の暮らし】

11月に入り、フィンランドは本格的な冬を迎え始めました。屋外の気温は大きく下がり、今では氷点下が当たり前になっています。体感する寒さは厳しいですが、大学の建物や自宅は暖かく、快適に過ごしています。11月中旬を過ぎると雪が降り始め、景色が一変しました。

また、最近は日照時間が急に短くなっていることを実感しています。フィンランドに来たばかりの9月の日の入りは20時頃でした。しかし、現在は15時には完全に日が沈み、真っ暗になります。さらに、天気は曇りがちで、貴重な日中の時間帯にすら太陽を拝むことができません。寒さや暗さに慣れるのには時間がかかりましたが、その分、日差しが差し込む日は特にありがたく感じます。現地の人々は、暗闇対策として蛍光のキーホルダーや反射ベルトを身に付けています。これは夜間の安全を確保するためであり、緯度の高い地域ならではだな、と感じました。

私の場合、日が暮れると、「一日が終わった」という感覚になり、学習や課題への意欲や集中力が落ちてしまいます。フィンランドに来てから、日照時間が生活リズムやメンタルに直結することを強く感じるようになりました。そのため、現在は早寝早起きを心がけ、生活リズムを乱すことがないように気を付けています。また、明るいうちに外に出たり、趣味の時間を意識的に取り入れたりもしています。ここからさらに寒くなることに少し不安もありますが、体調に気を付け、残り半年の留学生活も楽しみたいです。

曇天のKoli National Park ↓

アパートからの雪景色 ↓